奨学金を借りてまで、大学に進学する意義を考えよう。

考える人

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しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。

 

JASSO(日本学生支援機構)の調査によると、2015年にJASSOの奨学金を受け取っている学生は38%(2.6人に1人)もいるそうです。

大学独自の奨学金制度なども含めると、半分以上の学生が、奨学金を受けながら大学で学んでいるという現実があります。

 

ですが、「奨学金」という名称の持つイメージもあって、借金であるという意識が薄いままに借りすぎてしまい、後々苦労をする方も多くなっていて、社会問題化していますよね。

 

まずは、奨学金とはどういうものなのか、しっかり理解することが大事です!

 

Tsubasa
理解はできたけど・・・

こんな大変な思いをしてまで、大学なんて行く必要あるわけ?

Misaki
大学時代を有意義にできるかどうかは、あなた次第なのよ~

 

  • そもそも、何のために大学に行くのか?
  • 少しでもお金の負担を軽くする方法はあるのか?

そんなことを、一緒に考えてみませんか。

 

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大学に進学する意義って、いったい何だろう?

やりたいことが明確に決まっていて、そのためには実践を積んだ方がいいことが明らかな場合、必ずしも大学に行く必要はありませんよね。

例えば、「すし職人としてやっていく」と決めているのであれば、よい師匠がいるお店で修業を始めた方がいいでしょう。

 

ですが、多くの方は、「将来のことを考えると、一応大学を卒業しておいた方がいいのかな?」というくらいのイメージで、大学への進学を考えているのではないでしょうか。

  • 子どもの数が減っていて、誰でも大学に入れるようになってきている
  • これからは学歴の時代ではない
  • MARCHに行ったとしても、就職にはプラスにならない

など、大学進学に対して否定的な情報があふれています。

その一方で、「大学くらいは出ておかないと、つぶしがきかない」とも言われていたりしますので、いったい何が正しいのか分からなくなってしまいます。

そこで、まずは大学に行って何をするのか、どんな意味があるのかを、きちんと自分の頭で考えてみるところから始めましょう

 

答えは人によって違います。

自分自身で見つけるしかないのです。

 

 

これでは突き放しすぎなので、考えるヒントを少しあげてみたいと思います。

大学という場は、自主的に通うところです。何を理由に行先を選ぶかは、

  • 就職したい企業に就職している先輩が多い
  • 資格取得のために有利
  • 専門的に学びたいものがある
  • 部活やサークルのレベルが高い
  • 魅力的な学生が在籍している

などなど、いろいろな観点が考えられます。

誰かに言われて決めるのではなく、自分自身の心に問いかけてみてください。

 

その大学の、どんなところに魅力を感じましたか?

 

大学生だからできること、大学生にしかできないことは、たくさんある。

大学生という立場や環境だからこそ、できることというものがあります。それは、「時間」を味方につけることです。

 

仕事を始めると、圧倒的に「時間」がなくなります。

学生のうちは感じにくいのですが、「時間」というものはお金と同じくらい、いや、それ以上に大事なものなのです。

 

育ってきた環境や、価値観の違う人たちと仲間になれる。

高校までは、住んでいる地域や学力など、ある程度近い世界の人たちの集まりで過ごしています。

ところが、大学に行くと本当に様々な人たちと出会います。

その出会いによって、人生観や価値観を変えるような経験ができる可能性が広がっています。

 

ゼミや部活動など、1つのことに徹底的に集中できる。

もちろん、高校でも部活はできますが、大学の場合もっと密度が濃い経験ができます。

部活動やサークル活動の運営をするなど、組織を維持していくためにやるべきことを経験できる可能性もあります。

 

海外留学やインターンシップにチャレンジできる。

長い期間、留学やインターンシップに参加できるのは、大学生の特権です。就職してしまえば、なかなかお休みをいただくことはできません。

私自身、大学生のころに1か月の語学研修に行きました。日本を出て、他の国の文化に触れたことで、日本の特徴やよさを改めて実感しましたし、価値観が変わる経験をさせてもらいました。

 

今まで興味のなかった分野の学問に出会える。

いわゆる一般教養(専門分野以外の科目)は、他種多様な構成になっていることが多いです。
例えば、文学部であっても「精神医学」なんていう科目を取ることができたりします。

もともとの動機が卒業に必要な単位を満たすためだったとしても、自分では想像もしなかった科目を学ぶことによって、新たな道が開けることもあるのです。

 

モラトリアム(自由な時間を手に入れる)。

これが最大の特権です。

授業を受けて単位を取得する必要はありますが、高校までと比べると空き時間は多く、自由に使える時間がたくさんあります。

この自由時間を有効に使えるかどうか、これが1つのカギとなります。

 

社会的な信用という「カード」を手に入れる。

学歴は関係ないという考え方も、間違いなくあります。

実際、高学歴だけがとりえの場合には、あっという間にメッキが剥がれます。
でも一方で、〇〇大学卒業というカードは、世間的に分かりやすく評価をしてもらううえで有効なことも事実です。

就職など、短時間で判断されてしまう場面においては、学歴というものは多くの人から興味と信用を得るための分かりやすいカードなのです。

このカードを上手に切れるかどうかは、自分次第ですけれど、カードすら持っていない状態よりは有利にスタートラインに立つことができます。

 

大学卒業後の新卒採用枠を狙える。

そもそも、高校卒業での新卒採用枠は、学業最優先ということで、応募書類の受付開始が9月からだったり、一定の時期までは1社にしか応募できなかったりと、多くの制約があります。そのため、選択の範囲も限られてしまいます。

求人数も、圧倒的に「大学卒」を対象にしているものの方が多いです。

 

大学の新卒採用が根強く行われている背景には、企業側が一斉に人材育成を行うことができ、コストが抑えられること、同期という存在が支えになることなどのメリットがあります。この流れが、すぐに変わることは考えにくいです

そして、特に大手企業では、根強く大卒採用者と高卒採用者の待遇の差があります。

学閥なんていうものがある企業もありますので、少なくともスタートラインに立つために、出身大学のカードが必須となるケースは少なくありません

 

有意義な大学生活を過ごしたら、その先の選択肢が広がる。

企業の人事課採用担当者にお話しを聞くと、なんでもいいから「本気でやってみた経験がある人」、それを生き生きと面接の場で発揮できる人、こういう学生は非常に魅力的なので、採用につながるケースが多いそうです。

ただ有名大学を出ればいい、というわけではないのですね。

 

大学生活の4年間とは、多額の授業料と長い時間を、将来の自分のために「投資」していることになります。4年間の過ごし方が、投資した費用を生かせるかどうかの分かれ道です。

大学に進学する前に、大学に行く意味と理由を真剣に考え、本気で取り組むことを見つけて実行することにより、人間として大きな成長ができます。

それこそが大学に行く意味なのでしょう。

 

奨学金は本当に必要? 節約を意識してみると、マネーリテラシーも高まる。

奨学金を借りないで、なんとかやっていける方法はないか?

借りるにしても、最低限に抑えられる方法はないか?

これらを実現するためには、日常生活にかかる費用を上手に節約することが大事です。

 

例えば、

大学の近くで、家賃が安いところに住む。

大学は比較的駅から離れていたりして、ちょっと不便なところにあることが多いです。交通に不便なところの場合、家賃は低めになっていることが多いです。

 

飲み会をなるべく控える。

飲み会に参加しまくっていると、あっという間にお金がなくなります。

回数は控えめに、本当に行きたいときだけ参加しましょう。

 

自炊して食費を下げる。

コンビニ弁当を買い続けていると、食費はものすごく高くなります。

今は、ネット検索をすれば、簡単にできる自炊レシピがたくさん出てきます。

Kurashiru(クラシル)は、作り方の手順が動画で見られるので、イメージがわきやすくておススメです。

手間をかける必要はないので、自炊メインにしておきましょう。

 

通信費を節約する。

格安スマホの利用や、モバイルWiFiの利用などにより、最低限の通信回線費用に抑えましょう。

家に光回線を引くくらいなら、モバイルWiFiでスマホの通信分もまかなった方が経済的でしょう。

ちなみに、大学で無料のWiFiスポットを提供している場合もありますので、有効に利用すれば、トータルのデータ通信料を押さえることができます。

 

大学施設を有効活用する。

意外と活用されていない大学施設。使わないともったいないです!

大学図書館は、蔵書数も多く、学術書だけではなく、新刊本や雑誌なども置かれていたりします。新聞も読めますので、自分で購読しなくても大丈夫ですね。

その他に、トレーニングルームやプール、映画などDVDが見られるメディアルーム、パソコン教室などなど、学生が利用できる施設はたくさんあるのです。

 

私も、学生時代には、よくDVDをみて時間をつぶしていました。

せっかく学費を払っているのですから、有効活用しましょう!

お金をかけずに楽しめることって、けっこうたくさんありますよ 😛 

 

こんな感じで、日々の生活費を下げる工夫をしてみてください。

お金を借りずに済むのであれば、それに越したことはありません。

上手に工夫して節約生活を送れたなら、それも今後の人生に大きく役立つスキルとなります。

就職面談のエピソードにも使えるかもしれませんね。

 

そして・・・学生の特権は、学割が使えること。これもぜひ有効活用してください。

 

奨学金を借りる前に。おじいちゃん、おばあちゃんの助けは借りられませんか?

現在、子育て中のご家庭は、共働きでがんばっていても、生活費がカツカツの場合があります。

給与水準が下がっていたり、金利が低くて預金からの利息収入が見込めなかったりと、世の中の状況が変わってきているからです。

 

そのため、今まとまったお金を用意するのが難しく、結果として教育ローンや奨学金をフル活用せざるを得ない・・・という状況になってしまっている場合もあると思います。

 

一方、その親の世代は、高度経済成長期からバブル期までの上り坂の時代を長く過ごしてきていますので、しっかりと貯蓄をしているケースが多いです。

ただお金の無心をするだけではいけませんが、目的意識と借金のリスクについて正しくお伝えし、支援を仰ぐのも一つだと思います。

 

通常、お金などをもらうと、「贈与税」という税金がかかります。親族のお金だろうと容赦はありません 😥 

年間110万円までは非課税となるのですが、超えた分に対しては10%~最大55%までの税金を、お金をもらった人が納めなければなりません。結構大きいですよね。

 

ですが、「教育資金を一括して贈与された場合には、1,500万円までなら非課税にします!」という特例制度があり、祖父母からもらったお金は、いくつかの条件を満たせば税金を納める必要がなくなるのです。(ちょっと手続きは面倒ですが・・・)

 

通信制大学という道もある

少し変化球としてご紹介しておきます。

大学といえば、キャンパスに通って日々の授業を受ける・・・というイメージでしょう。

こういう大学を「通学課程」と呼んでいます。

 

実は、もうひとつの大学の形として「通信課程」というものがあります。

通信課程の大学に入学すると、毎日授業に出席するのではなく、基本的に自学自習です。

 

レポートという課題論文を作成して提出したり、Web上の講義を受講したりしながら試験を受けて、単位を取り終えることにより卒業を目指すのです。

大学によって教育手法もさまざまで、完全にWebだけで卒業できる大学もありますし、短期間の集中授業にある程度の回数通わなければいけない大学もあります。

 

 

慶応大学や早稲田大学など、有名な大学をはじめとして、多くの大学が通信課程を設置しています。

私立大学通信教育協会というものがあり、そこに加盟している大学は35校。

この協会に加入していない大学もありますので、全ての通信制大学を網羅しているわけではありませんが、ある程度歴史がある大学は通信教育協会のサイトから見ることができます。

 

大学によって学費体系もまちまちですし、「スクーリング」と呼ばれる短期集中授業に出席する場合や教科書代など、その都度費用がかかるものもありますので、何科目受講するかによって、トータルコストは変わってきてしまいます。

とはいえ、学費は圧倒的に安く、順調にいけば4年間で総額65万円程度ですむ大学が多いです。(社会人が多いので、実際は、卒業までに+2~3年かかる方が多いですけどね。)

 

通信制大学は、入学するのは比較的簡単ですが、卒業率は低いのが大きな特徴です。

自分でスケジュールを組み、意思を持って学び続けることは、とても大変なことなのです。

基本的には自学自習ですので、仲間との出会いという観点からは弱い部分があります。

ですが、スクーリングや学生主催の勉強会などで、通信教育の学生同士が交流を持つ場は十分にあります。

 

在学生の多くは社会人として働きながら学ぶ方なので、通学課程の大学に通う以上に、異なった価値観や、普段は全く出会うことがない年上の方たちとの接点を持つことができるのは大きな特徴でしょう。

 

資格を取りたい、深く学びたいことがあるなど、目的と学べることが一致する場合には、通信制大学も選択肢の一つとして考えてもいいかもしれません。

 

入学したら学生証が交付され、大学図書館などの施設が利用できたり、就職支援を行っている大学もありますので、総合的に比較検討してみるのがいいですね。

 

もし興味がある場合、通信教育協会が主催する合同説明会に行ってみるのも面白いです。

加盟大学からスタッフが来て、ブースを出しています。

 

個別相談に応じてくれたり、教材やレポートを実際に見てみることができますし、一度にたくさんの大学を比較検討ができて便利です。

説明に応じてくれるスタッフの対応は、ひとつの尺度になると思います。

なんとなく大学のカラーが見えてきますよ。

 

通学課程であれ、通信課程であれ、「大卒」という学位が与えられることには全く変わりはありません。

とはいえ、いわゆる新卒採用の流れに乗ったり、ゼミの教授の紹介により就職するというルートは難しいでしょう。

 

就職先は就職支援会社を利用して探すことになると思います。

例えば、

などがあります。

 

こうした就職支援会社を利用して紹介される場合、通信制であることにより不利になるというケースはほぼ無いようです。

ですが、世の中にはさまざまな企業があり、通信制であることが不利になってしまう会社がないわけではありません。

 

また、慶応大学の通信教育課程を卒業したからといって、慶応大学の通学課程の卒業生と同じように超大手企業に就職できるか? というと、そこまでを期待するのは難しいのが正直なところです。

学位を出している大学としては区別はしていないのかもしれませんが、やっぱり同じようには扱われないかもしれないということは、頭に入れておいた方がいいでしょう。

ですが、自ら計画を立て、自主的に勉強することの難しさを、しっかりと理解している会社も多々あります。

 

優先順位としては、通学課程の方が高くなるとは思いますが、手段の1つとして知っておいてもいいでしょう。

通信課程を自ら選び、きちんと卒業した場合には、通信課程であることを変に隠したりせず、正々堂々と胸をはって努力の過程をアピールしてくださいね。

 

ちなみに、通信課程は、高卒で就職して働き始めた後に、働きながら大卒の資格を取って給与のアップにつなげるという利用の仕方もありますし、社会に出てから学びなおしたいと思ったときには有益です。

就職してから、法律の知識が必要だと感じて、通信課程の法学部に入る・・・という方はけっこう多く、仕事と学業をモチベーション高く両立されています。

通信制大学で学ぶということに興味がある方は、こちらもご覧ください。

 

おわりに-大学に進学する意義をしっかり考えていれば、与えられた時間を有効に使える。

大学に進学する意義をしっかり考えること。

そのこと自体が財産となります。

 

本当に借り入れが必要なのか? 他の道はないのか? ということも含めて考えたり、調べてみたりすると、世の中には様々な制度があることや、工夫次第で乗り越えられることがあることも分かります。

しっかり考え、そのうえで自主的に奨学金を借りるなどして進学した場合、4年間の過ごし方や目的意識が明らかに変わってきます。

そうすれば、投資効果も生まれてくることでしょう。

 

奨学金の仕組みについて学ぶこと、生活費のやりくりを工夫すること、これらによって、実践的なマネーリテラシーを身に付けることができます。

 

お金について学ぶ機会は、本当に少ないです。

しっかり学んでいるかどうかで、生涯に自分や自分の家族のために使えるお金の総量は大きく変わってきます。

そんな、プラスアルファの効果もありますよ 😉 

 

個人的には、大学生で時間があるうちに、お金の実践勉強をしておいて欲しいなぁと思います。

FP資格試験を受けてみるのもいいですよ。

資格取得はどうでもいいですが、3級合格レベルの知識を持っておくだけでも、今後の人生が豊かになるはずです。

 

決められた答えはありません。

自らの意思で、選択して行ってくださいね。

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大空みさき
はじめまして、大空みさきです。

「お金のことを知ることが、実は最強の投資術。」
ふつうの会社員だった私が、生命保険の値上がり宣告をきっかけにFPの資格を取って、たどり着いた結論です。

このブログを見てくださったのも何かのご縁。
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保有資格:1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / AFP(日本FP協会登録)/ 宅地建物取引士

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コメント一覧
  1. […] 先日このような記事を読みました。 奨学金を借りてまで大学に行く必要があるのか? […]

    2018/07/25(水) 00:29:58
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