しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
ここのところ、株価は下落傾向ですよね。
つみたてNISAで投資デビューをした方の多くは、含み損を抱えているのではないでしょうか?
こうなってくると、いくら納得して始めたつもりでも、気持ちがざわついたり、投資をやめたくなったりしている方もいらっしゃるかもしれません。
かくいう私も、つみたてNISA枠では、しっかりと含み損を抱えています(笑)
4本の商品を買っていますが、いずれもきれいにマイナスです。
それでも全く動じることなく、のほほんと過ごしています。正確に言うと、全く気にしていないという感覚ですね。
ちなみに、一番損失が大きいファンドが、ひふみプラスで-10.35%。
一見大きな下落ですが、気にならないのは想定の範囲内だから。
最初に想定したリスクや考え方を記録に残していたので、冷静に確認できるのは大きいです 😉
投資を始めるときには、あれこれ考えて、こんな感じでやってみよう! って決めたはずですよね。
それでも、実際に資産の増減を目の当たりにしたり、相場変動への周り方々の反応を見ていると、不安になってきたり、決めたことが頭から飛んで行ったりしがちです。
結果として、調子に乗ってリスクを取りすぎたり、少しの下落で怖くなって売っちゃったりすることにもつながります。
マイルールを書き残しておき、いつでも見返せるようにしておくと、原点に立ちかえったり、自分の軸をブラさないことが可能になるので、感情に流されにくくなるんです。
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書き残すことの意味は、冷静な判断ができるように可視化すること
投資はもちろん、お金にまつわることというのは、1つの決まった答えがあるわけじゃありません。
100人いれば100通りの資産状況や家族構成、性格などがありますので、最終的には「自分がどうしたいのか」をしっかり決めておかないといけません。
長期投資は、ただ保有しているだけだからカンタンそうに見えるけど、何もせずじっと続けるのって、意外と忍耐力がいるものです。
だからこそ、目先の結果にとらわれて正しい道筋から離れてしまわないように、自衛をしておくことが大事。
そこで、「投資方針書」というものを書いておくことが推奨されています。
でもね、そんなに難しく考えなくてOKだよ!
投資方針書って言われると、言葉の力に押されてしまい、なんだか難しそうだからヤダなって思いがち。
なので、勝手に “投資のマイルール” なんていう表現をしちゃいました。
将来の自分のために、道しるべを残しておいてあげるくらいの感覚で、肩ひじ張らずに書いてみちゃえばOKです 😀
難しいことがニガテだったら、【投資のやり方メモ】を書いてみよう!
投資のやり方メモというのは、金融商品の販売・斡旋は一切行わないインデックス投資アドバイザーとして、18年もの相談実績を誇っているカン・チュンドさんがおススメしている方法です。
まずは、カンさんのブログ記事をお読みください。
メモに書くといい項目として、次の3つがあげられていましたね。
- 投資の「時間軸」
- 投資に回すお金の「量」
- 投資で経験する「波の大きさ」
これに従って、私の場合だったらどうなるか、ちょっと書いてみます。サンプルとして、ご覧ください。
投資の時間軸
- 投資の規模は変えたとしても、10年以上は続ける!
- 老後も心穏やかに豊かな気持ちで暮らすため、65歳くらいから使い始める。
- 実際には、判断能力がある限り一生続けたい。
投資に回すお金の「量」
- 当面の生活費預金は、別枠で確保。
- 毎月の貯蓄枠から3万円は預金へ。残りは投資枠。
- ボーナスやまとまったお金は、1/4は預金へ。残りは投資枠。ただし、まとまったお金が入っても、ちょこちょこ分散しながら投資する。
投資で経験する「波の大きさ」
- 私の資産配分は、国内債券30%、外国債券20%、国内株式20%、外国株式30%。
- もっとも悪い1年に遭遇した場合には、-26.5%になる可能性がある。
こんな感じになりました。
このくらいなら、そんなに時間をかけずに書くことができそうです。
書き方も自由でいいと思います。
wordに入力して作ってもいいし、イラスト入りでかわいく作ってもOK 😉
家計簿のフリーページに書いておいてもいいですね。
何よりも、自分が愛着を持てて、気軽に見返せる状態にするのが一番です。
本格的に投資方針書を書いてみたくなったら、どんなことを書いておけばいいの?
特に決まったフォーマットと言うものはありませんが、岡本和久さんが著書「自分でやさしく殖やせる確定拠出年金 最良の運用術」に、投資方針書のサンプルを掲載しています。
興味がある方は、ご覧になってみてください。
岡本さんが書かれた「投資方針書を書こう」という記事に、投資方針書の概要として、10項目があげられています。
基本的には、この10項目に沿って書いていくと、書きやすいです。
さらに、これも書いておくといいなぁという項目を、赤字で追加してみたものが、こちらです。
結果として、12項目になりました!
- 資産運用の目的
- 運用収益目標
- 投資環境と投資方針
- 生活防衛資金と投資資金の考え方
- 基本ポートフォリオと想定リスク
- アセット・ロケーション(資産の置き場所)
- 銘柄選択
- 売買行動の方針
- モニタリング
- リバランスの基準
- 投資方針の変更
- 迷いが出たら見返したい言葉集
これまた、私の場合だったらどうなるか、サンプルとして入れてみます。
資産運用の目的
- 老後も心穏やかに豊かな暮らしをするために、65歳以降の人生へ備えることを主目的として、資産運用を行う。
- 自力での生活が難しくなるリスクを考慮し、サービス付き高齢者向け住宅に入居できるだけの資金力を確保したい。
運用収益目標
- MyINDEXでの平均リターンは4%程度を想定する。ただし、実際の想定としては低めに見積もり、3%程度の利回りを想定しておく。
- 利回りについては過度な期待をせず、資産配分を遵守しながらじっくり育てていくことを重視する。
投資環境と投資方針
- 定額積立によるドルコスト平均法での投資を基本とし、長期投資・国際分散を心がける。
- 商品選択時には、コストと純資産額を重視することとし、早期償還のリスクが低そうな商品選定を心がける。
- スイングトレードやFXなどの短期売買型の運用は、原則として行わない。
- 投資のために割く “作業時間” をかけすぎないように配慮する。
- コアとなる資産とは別に、趣味・勉強枠として、少額での購入を行うことを許容する。ただし、趣味枠の選定においても、長期保有に資すると判断できるものに限ることとする。
生活防衛資金と投資資金の考え方
- 生活防衛資金として、生活費の2年分を別枠で確保する。
- まずは固定費を中心とした生活費が過度に上がらないように注意を払うことで、生活費の2年分を圧縮し、投資資金が確保できるように努める。
- 万が一、生活防衛資金2年分が確保できない状況になった場合、相場の状況に関わらず、投資資金を取り崩す。
基本ポートフォリオと想定リスク
- 投資資金の割合は、債券:株式=5:5、国内:外国=5:5を大前提とする。
- これを踏まえて、国内債券30%、外国債券20%、国内株式20%、外国株式30%で運用を開始する。
- MyINDEXによる平均リターンは3.9%、リスクは9.6%。
- セオリー通り、標準偏差の2倍を想定リスクとする。 3.9-(9.6×2)=-15.3%
- ただし、暴落を想定し、リスク資産が半減しても耐えられるかと言うことを、常に意識するものとする。
アセット・ロケーション(資産の置き場所)
- 税制優遇枠を最優先に活用する。
- 優先順位1位 iDeCo 月額1.2万円上限まで活用(楽天証券)
- 優先順位2位 つみたてNISA 年額40万円まで活用(楽天証券)
- 優先順位3位 課税口座(楽天証券、SBI証券)
- なお、つみたてNISAは毎日投資が選択できるため、これを活用し、ハッピープログラムのポイントアップにもつなげる。
銘柄選択
- 国内債券は、預金または、10年物国債
- 外国債券は、eMAXIS Slim先進国債券インデックス
- 国内株式は、eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
- 外国株式は、eMAXIS Slim先進国株式
- 以上をコア資産とする。ただし、今後の投資方針設計や勉強のため、コア資産以外にも少しずつ投資を行うこととする。
売買行動の方針
- 基本的には、ノーセルリバランスを目指す。
- そのため、追加資金が投入できるように、預金(現金)はしっかり確保しておく。
- ノーセルリバランスが難しい場合には、課税口座を優先して売却し、損益通算を活用しながらなるべく税負担が発生しないように調整する。
- ただし、ファンドの運用方針が大きく変わった等、保有する目的を失ったと判断した場合には、相場状況に関わらず、売却して商品を乗り換えることとする。
モニタリング
- 月に1度は、家計簿(バランスシート)作成用に確認する。基本は月初。
- それ以外にも、投資開始から3年間は、株価が上がったときや下がったときには、あえて資産状況を確認し、自分の心がどのように反応するのかを確かめ、リスク耐性を高めることとする。
リバランスの基準
- 投資開始から3年間は、半年に一度、資産比率を確認し、5%を超える乖離があった場合には、リバランスを実施する。
- 3年経過後のリバランス回数は、年1回程度等に減らすことを想定し、改めて見直すこととする。
投資方針の変更
- 市場が大きな変動を起こした場合には、上昇・下落を問わず、急な変更を行わないことを徹底する。
- 特に、下落時の一括投資は行わず、淡々と積み立てを続けることを再確認する。
- 投資方針を変更する場合には、変更の理由を明確にし、変更前の投資方針書も保管しておく。
迷いが出たら見返したい言葉集
- リスクとは、自分が何をやっているかよく分からないときに起こるもの
- 自分の力で考えなかったら、投資は成功しない
- 辛抱強さや冷静さは、知能指数よりも重要かもしれない
- コストはコントロールできるが、リターンはコントロールできない
- 世界経済が、長期的には発展するという未来を信じられるかで判断しよう
ざっと、こんな感じになりました。
こちらの方法だと、少し作成には時間がかかると思います。
でも、何を大事にしているのかが、すっきりまとまるので気持ちがいいですね。
書き方は自由なんですが、イメージをつかむための参考にしてみてください!
まとめ-書くことによって、自分の考えが整理できる。
投資方針書を書くのはタイヘンだ・・・と思った方でも、前半の「投資のやりかたメモ」なら、負担なく書けると思います。
始めようと思い立った時は、一生懸命考えていたとしても、時間がたつと何だか分からなくなってしまうことって、よくあるものです。
不安になったとき、自分が道に迷わないように残しておくのが最大の目的ですが、他にも利点があります。
実は、一度書いてみることが、考えを整理するうえでも有効なんです。
なんとなく頭の中で分かったつもりになっていても、いざ文章でまとめようとすると、悩んだり引っかかったりすることってありませんか?
書くという行動を取ることによって、気が付かずに抱えていた矛盾点とか、自分の中の迷いとかが見えてくることがあります。
結果として、投資方針を整理することにもつながりますので、余計に腹落ちしやすくなります。
難しい言葉とか、分かりにくい言葉とかは、無理して使わなくていいんです。
自分が分かりやすい方法で書きましょう 😀
投資ブログを書いている方の中には、投資方針書を公開している方もたくさんいらっしゃいます。
探してみて参考にするのもいいですよ!
ぜひ、自分が愛着を持てるように、投資のマイルールを書いてみてくださいね。
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