所有からレンタル・シェアへ-シェアリング・エコノミーへの流れを知っておこう

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しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。

 

今までは、「ものを所有する時代」でしたが、近年では、あらゆる分野でレンタルやシェアの流れが生まれてきていることにお気づきでしょうか。

 

モノや資産を購入して、使い終わったら捨てるか売却するというのが一般的なサイクルでしたが、これを改めて、インターネットを介して他者に提供し活用する流れを作りましょう! という考え方が、欧米で先行して広がりを見せています。

 

これが、シェアリング・エコノミーと呼ばれているものです。

日本でも、総務省のWebサイトでも紹介されていますし、この考え方に基づいた様々な市場が生まれてきています。

総務省:平成27年版 情報通信白書 シェアリング・エコノミーとは

 

家を買って所有する、車を買って所有する、などなど、モノを所有するということは、購入の費用はもちろんのこと、それを維持・管理していくうえでも費用がかかります。

ですが、本当に必要なモノと、上手にシェアするモノをうまく組み合わせることができれば、同じお金で得られるメリットを広げることが可能になると思いませんか?

 

まだまだ始まったばかりで、課題も多いシェアリング・エコノミーですが、内容や世の中の流れをつかんでおき、生活に上手に取り入れることができるように、情報収集をしておきましょう。

 

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シェアリング・エコノミーとは?

先ほどご紹介した、総務省のWebサイトでは、

個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸し出しを仲介するサービスであり、貸主は遊休資産の活用による収入、貸主は所有することなく利用することができる。

と書かれています。

 

遊休資産とは、いらなくなったり、使っていないものと考えておいてください。

例えば、

  • 子どもが独立して余ってしまった部屋
  • 月に1回くらいしか乗らなくなってしまった車
  • 冷蔵庫のあまりもので、パパっと料理をする技術
  • 犬が大好きで、犬も自分にはすぐなつくというスキル

などがあげられます。

いわゆるモノだけではなく、得意分野や時間もシェアの対象となります。

 

このような、使っていないモノや、自分が提供できるサービスを、売り手と買い手が自由に取引できるオンラインマーケットプレイスを、シェアリング・エコノミーと呼んでいるのです。

 

シェアリング・エコノミーが拡大した理由としては、スマートフォンの発展によるものが大きいです。

GPSを使って位置情報が把握できるので、サービスの提供者と受けたい人を結び付けやすくなりましたし、SNSの発展により、サービスやレビューの評価を確認し、信用度をはかることが可能になってきた点も重要なポイントです。

 

このようなサービスを生活に取り入れると、サービスがダイレクトに提供され、企業の仲介がなくなる分、今までよりも安い料金でサービスを受けられるようになります。

しょっちゅう使うものでもないけど、たまに使いたいというものは、所有しないという選択がしやすくなりますし、一度使ってみてから、納得して所有するという流れも生まれやすいです。

 

もし、この流れが大きく進んでいけば、企業においても、従業員を雇うのではなく、必要なスキルをオンラインマーケットで外注し、コストを抑えるなんていう活用ができるようになります。

個人は副業や兼業がしやすくなりますし、そもそも「働き方改革」の一環として、政府が副業を推進している時代なのですから、今後ますます活発化することが見込まれる分野だと言えるでしょう。

 

シェアリング・エコノミーの分類

シェアリング・エコノミーは、大きく4つの分野に分けて考えることができます。

1つ目は、モノのシェア

いらなくなったり、使う頻度が少なくなったものを、売ったり、物々交換したり、貸し借りをしたりする方法が取られています。

メルカリやフリーマーケットなども、これにあたります。

ちなみにメルカリは、6月19日に東証マザーズに株式を上場しましたが、その時価総額は一時、日本マクドナルドをしのぐ規模になるほどでした。

それだけ注目度が高い企業だということが分かりますね 😉 

 

こうしてみると、実はシェアリング・エコノミーはすでに身近なものになりつつあると言えるでしょう。

 

2つ目は、場所のシェア

空いている駐車場や空き部屋、空き家などを使った民泊やルームシェアが該当します。

普段利用していない場所を提供することで、イベントが開催しやすくなったり、旅行者が活動しやすくなったりする効果があります。

 

3つ目は、サービスや時間のシェア

ちょっとしたお掃除の代行、ペットの散歩、翻訳やテープ起こしなどのスキルの提供などが該当します。

専門的なスキルがある人はもちろん、趣味や特技のレベルでも、うまく活用すればサービスを提供する側に回ることが可能です。

 

4つ目は、移動のシェア

ハイヤーの自動配車サービスや、サイクルポートなどが該当します。

旅行先での移動手段や、ときどき車を使いたいなど、移動の目的に応じて使い分けをすることが可能になります。

 

6月18日の大阪地震の際には、シェアサイクルサービスの「HELLO CYCLING」が阪神地区の11か所の駐輪ステーションにおいて、自転車の利用を無料化していました。

 

私ごとですが、東日本大震災の際には、交通機関がマヒしたものの、当時は自転車通勤をしていたため何事もなく帰宅することができたという経験をしています。

歩けるような道路状況であれば、小回りが利く自転車は本当に便利です。

こういう緊急事態はもちろん、旅行の際のちょっとした移動など、ポイントで乗り捨てができるサイクルシェアは結構便利なものですよ。

 

 

シェアリング・エコノミーがもたらす効果

シェアリング・エコノミーがもらす効果としては、どのようなものがあるのでしょうか。

遊休資産の活用

買う側はサービスが安価で提供され、売る側は余っていたものを活用した副業ができるので、win-winの関係が生まれます。

 

モノの貸し借りの他に、ヒトとヒトとのつながりが生まれる

例えば、観光地でカーシェアをした場合、貸し出す人は地元の情報に詳しいわけですから、おいしいお店や穴場の情報を伝えてあげることも可能ですよね。

このように、単にモノを貸し出すだけでなく、ヒトとヒトとのコミュニケーションが生まれることで、新たな付加価値が生み出されることもあります。

 

副産物的なメリットではありますが、リピーターになる方は、意外とこのヒトとのつながりの方に価値を見出す方も多いです。

 

社会や地域の課題解決につながる

廃棄物の減少や、既存の雇用形態に縛られない働き方をすることが可能になり、社会問題の解決手段になる可能性を秘めています。

例えば、奈良県生駒市では、子育てシェアを運営しているAsMamaと協定を結び、地域市民の子どもの送迎・託児の共助関係づくりを進めています。

 

2018年6月15日には、住宅民泊事業法(民泊新法)が施行され、合法的なサービスが提供しやすい環境も作られつつあります。

ちなみに、楽天はしっかり民泊事業に参入し、Vacation STAYという予約サイトを立ち上げています。

ここでもしっかり、楽天スーパーポイントを貯めたり使ったりできるようです。さすが、抜け目ありませんね 😉 

 

この民泊や交通手段のシェアに、自治体も積極的に参加して街ぐるみで盛り上げることができれば、地域の観光の活性化につなげることも可能です。

 

シェアリング・エコノミーがかかえる課題

シェアリング・エコノミーは、まだ新しい制度ですので、課題も多いのが現状です。

安全性が確保できるか

売り手と買い手は、お互いのことを何も知らない個人間での取引となります。

どうしても、提供されるサービスの質に差があったり、マナーが悪い相手とトラブルになる、民泊で騒音やごみ問題が発生したりと、トラブルが発生している事例も多いです。

 

既存の法律や事業者との対立

全く新しいサービスのため、既存の事業者向けの法律がどこまで適用されるかという部分が不明確で、グレーゾーンな事業やサービスも多くあります。

ノウハウが確立しておらず、いつ法律が変わるか、規制を受けるかが読めない状況のため、参入を検討している新規事業者としても、興味はあっても手を出しにくいわけですね。

さらに、既存の事業者を脅かす存在でもあるので、受け入れが拒否されてしまう事例もあります。

例えば、ライドシェアのサービスを提供しているUberは、多くの国から受け入れが拒否されているという現状があります。

 

デジタルデバイド(デジタル格差)

シェアリング・エコノミーを利用するうえでは、スマートフォンやPCが欠かせません。

そのため、これらの環境がない方は、サービスを利用することができません。

 

現実的な話として、世帯年収が低いほど、インターネット利用率が下がる傾向にあります。

お年寄りや収入が少ない人が副収入を得るためにも活用ができるよう、デジタルデバイドをなくしていくための環境づくりも必要になります。

 

政府としては、シェアリング・エコノミーを推進する立場を取っていますが、まだまだ法整備が追い付いていません。

一方、シェアリング・エコノミーに対応した保険や民泊専用保険が登場するなど、徐々に整備されてきている部分もありますので、今後の周辺環境の整備に期待したいと思います。

 

実際に、どんなサービスが行われているのでしょうか

シェアリング・エコノミーのサービスとして、実際にどのようなものが運営されているのでしょうか。

 

モノのシェア

ファッションアイテムをまとめてレンタル SUSTINA
月額3,900円で、好きな時に洋服やアクセサリー、バッグを15点レンタルできます。たくさん服を買ってしまう・・・という方は、こちらの方が経済的かもしれませんよ。

高級時計もシェアする時代 KARITOKE
高級時計を月額固定でレンタルできるという、斬新なサービスです。時計の種類によって、月額3,980円~19,800円の4種類のコースがあります。

 

場所のシェア

コインロッカー感覚で荷物を預ける ecbo Cloak
旅の荷物をカフェやスポーツクラブなどの空きスペースに預けるサービス。
駅のロッカーが使えない時には便利ですね。

駐車場の貸し借りサービス akippa
月極駐車場の空きスペースや個人の駐車場が利用できます。
最近は、マンションの駐車場が埋まらない傾向にあるようですので、このようなサービスを活用するのもひとつですね。

オフィスだってシェアできる SERVCORP
バーチャルオフィスで都心一等地の住所や電話対応をしてもらうことも可能です。
起業したい方にとっては、初期投資のハードルが下がりますので、可能性が広がります。

 

サービスや時間のシェア

自分の空き時間をシェアするサービス TimeTicket
自分が提供できる能力、時間、価格を登録しておくと、その内容に興味を持った人が購入申し込みをする仕組みです。

愛犬家にペットを見てもらえる DogHuggy
家を留守にするときに、個人の愛犬家にお世話をしてもらうサービス。
毎日写真付きのメッセージが送られてくるので、わんちゃんの様子を知ることができます。

 

移動のシェア

個人間のカーシェアリング CaFoRe
車を借りる人も貸す人も必ず保険に加入するのが特徴です。

自転車シェアだけでなく、手荷物預かりサービスもある まちのり
金沢市内の主要ホテルに連携窓口があり、市内観光や買い物に使えるクーポンも発行しています。金沢は、比較的近いところに観光名所が多く、自転車があれば効率よく観光ができるので、使い勝手がいいですよ。

 

おわりに

シェアリング・エコノミーの認証制度が始まったのが2017年7月ですので、まだまだ新しいビジネスモデルです。

そのため、改善点も多く、現状で利用する際には、きちんとした情報収集を経たうえで行うなど、細心の注意が必要です。

 

ですが、時代の流れが所有からシェアへと動きつつあり、今後さまざまなサービスが出てくる可能性が高い分野だと言えるでしょう。

 

しっかり情報収集をしておき、有効活用をすることができれば、支出を減らし、収入を増やす道が開けてくる可能性があります。

ぜひ、シェアリング・エコノミーの今後の動向にも注目しておきましょう 😉 

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大空みさき
はじめまして、大空みさきです。

「お金のことを知ることが、実は最強の投資術。」
ふつうの会社員だった私が、生命保険の値上がり宣告をきっかけにFPの資格を取って、たどり着いた結論です。

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