しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
J.D.パワージャパンが行った「2018年 個人資産運用意向者調査」の結果が発表されました。
これは、資産運用に興味関心を持ちつつも、未経験者である「投資意向者」に焦点を当てた調査なのだそうです。
聴取を行った消費者のうち13%の方が、これまでリスク性商品を保有した経験がないものの、資産運用に興味関心を持っているという結果になっています。
年代別に見ると、20代では26%、30代では20%が関心を持っているなど、若い世代の方が、資産運用への意向が高いという特徴があります。
・・・と、ここまではいいとして、この調査結果を読み進めていくと、驚愕の内容が出てきます。
- 年間投資希望額の平均は、約36万円
- 運用開始1年で2倍に増やしたい
- 資産運用で利用したい金融機関のトップはゆうちょ銀行(28%)
- 3割以上の投資意向者がメール・店頭・電話での金融機関からのアプローチを望んでいる
- 7割以上の投資意向者が商品・キャンペーン・セミナーといった情報を望んでいる
もう、ツッコミどころ満載です!
これは何とかして、投資意向者が正しい知識を身に付けられるチャンスを作らなくてはいけません。
この調査を見ていると、将来ある若者たちを中心として、将来への漠然とした不安を抱えた多くの方々が、金融機関に踊らされてしまう姿が目に浮かんできます。
今は、つみたてNISAが始まったこともあり、投資のプロではなくても、少し勉強をすれば市場の恩恵を受けられるチャンスが待っています。
間違った知識で、投資に向き合うことがないようにするために・・・
投資にちょっとでも興味を持った方が、最初に読む1冊として、ぜひおススメしたい本があります。
水瀬ケンイチ著 「お金は寝かせて増やしなさい」
なぜ、この本がおススメなのか、ポイントを絞ってお伝えしていきます。
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個人投資家の投票によるランキングでNo.1を獲得! つみたてワニーサもおススメしています。
金融庁が、もっと投資を広めるために、初心者でも利用しやすくなるように商品を厳選して制度化した「つみたてNISA」。
これを広めるために、キャラクターが誕生しました。
その名も、つみたてワニーサ。
ワニーサのしっぽは、積みあがって右肩上がりに成長していく姿をイメージしています。
Twitterで情報発信もしているので、ぜひフォローしてみてください。
そんな、つみたてワニーサもおススメする、『初めての投資!おススメの1冊ベスト10』。
こんにちワニーサ😊❗️
『初めての投資!おススメの一冊ベスト10』
個人投資家さんの投票により選ばれた「オススメの一冊」をランキング形式でまとめたよ✨
どの本も、「投資はじめまして」の方におススメ💡ぜひチェックしてみてね✨https://t.co/l6C3Wj7M8t#つみたてNISA #つみフェス2018 pic.twitter.com/4xPYZEKiPw
— つみたてワニーサ (@Wa_nisa_FSA) 2018年4月25日
個人投資家の投票により選ばれた、厳選された10冊なのですが、そのトップに輝いているのが、「お金は寝かせて増やしなさい」です。
このベスト10、「金融機関が選んだ」ではなく、「個人投資家が選んだ」というところがポイントです。
金融機関は、金融商品を販売した手数料で稼いでいます。
手数料がたくさん入ってくる商品は、金融機関にとってはいい商品ですよね。
でも逆は・・・あんまり売りたくない 😎
そのため、私たちにとっては有益でも、金融機関にとってはおいしくない情報の場合には、金融機関の窓口で聞いても出てこないと思っておいた方がいいんです。
なので、投資に関して、金融機関からのアプローチを望んではいけません!
長期投資を実践した方の「実体験をおすそ分け」してもらえる。
この本で紹介されている投資方法は、インデックス投資と呼ばれているものです。
「世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること」を指しています。
この投資手法自体は、世界標準のスタンダードなものなのですが、「金融機関にとっておいしくない」商品なので、そもそも日本で実践している人がとっても少なかったんです。
さらに、インデックス投資は10年以上の長期に渡って保有することで力を発揮する投資手法なのですが、「ちゃんと理屈を理解していないと途中でやめてしまう」という性質がありますので、二重の意味で長年実践してきた方が少ない状況です。
そういう私も、インデックス投資歴は約2年。暴落を一度も経験していない、ひよっこです 😀
情報量が増えてきていている今だから、投資に踏み切ることができましたが、2004年ごろの情報量で、実践にまで踏み切れたかと考えると、無理だろうなぁという気がします。
まだ日本ではメジャーになっていないときに、本質を見極めて実践を続けてこられたことは、本当に尊敬いたします。
この本の第5章では、リーマン・ショックや東日本大震災など、苦しい局面を乗り切ってこられた15年間の実践記がつづられています。
大暴落の時期には、ブログに中傷コメントが書かれるなど、苦い経験もされたそうです。
(投資は自己責任です! 結果を背負うのは自分自身。他の方を中傷するのはナンセンスです。)
インデックス投資は、作業的な部分は少なく、ひと通り準備をすれば、あとは「ほったらかし」でOKなのでラクなのですが、しっかり理屈を頭に叩き込んでおかないと、気持ちの面で続けられなくなるという特徴があります。
これは、実際に始めてみると、ひしひしと感じることなのですが、金額が上がったり下がったりするのを目の当たりにすると、いくら理屈では理解していても心が揺れ動くものです。
2017年末は、株価が上がっていたので、私のインデックスファンドたちもしっかり増えていたのですが、2018年1月に入ると下落の局面を迎え、9万円のプラスだったはずが、プラマイ0になるという経験をしました。
この時に、年末に売っていれば9万円・・・という気持ちが全く起きなかったと言えばウソになります。
でも、インデックス投資の本質に立ち帰り、淡々と続けることができています。
このように、気持ちが揺れる局面になったとき、自分ではまだ経験していない部分を、水瀬さんの経験をお借りして補うことが可能になります。
また、暴落の局面もそうなのですが、実は上がったときの心の備えが大事なのでは? と、ぼんやりと感じていたのですが、その点にもしっかりと触れられていました。
相場が好調な時こそ、リスク許容度を確認すべし!
ああ、やっぱりそうだったんだなぁ。
こんな風に、自分感じたことの答え合わせができたのも、ありがたかったです。
実践記の部分は、折に触れて読み返すことで、インデックス投資を冷静に続けていくための力になることでしょう。
ブックオフなどで売らずに、手元に持っておいた方がいいと思いますよ。
始めるための準備から終わらせ方までの情報が、1冊にまとまっている。
私自身は、投資を始めてからしばらくたってから、この本を読みました。
FPの資格を取るための勉強では、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の違いとかは学びますが、手数料を下げるべきとか、アセットアロケーションの考え方とか、実践的な情報までは含まれていません。
まあ、そんな試験問題を作るわけにはいかないですから、仕方ないですね 😉
そのため、自力で調べることになるわけですが、断片的な情報を自分の中でつなぎ合わせながら、いい方法を見つけようとすると、時間がかかります。
この本には、金融機関や商品の選び方まで具体的に書かれているので、1冊しっかり読んで実践すれば、大きな失敗をすることなくインデックス投資が始められるようになっています。
さらに、終わらせ方についても書かれているのは重要なポイントです。
ネタバラシになってはいけませんので、具体的な項目はあげませんが、いくつかの考え方が示されています。
投資とは、基本的には10年以上の長い付き合いとなるはずです。
その間に、知識と経験が蓄積されて行き、自分に合った終わらせ方も見つけられるようになるのではないかと感じています。
「インデックス投資を始める前にやっておきたいこと」について、きちんと言及されている。
FPの視点からすると、ここは最重要ポイントです。
きっちりと家計の状態を把握して、生活費を見直すことの大切さについて触れられている点も、この本をおススメする理由です。
豊かな暮らしをするためには、安心して生活できる環境を整えることが必須です。
何億円ものお金を持っていたからと言って、幸せだとは限りません。
本の中では、「節約は本書の趣旨ではないので、そこはファイナンシャル・プランナーなどの節約のプロにお任せしたいと思います。」と書かれていますので、よかったらこちらをご覧ください。
まとめ
他にも、違った観点からおススメの本はいろいろありますが、「これから投資を始めてみよう」と考えた時に、はじめに読む1冊としては最適だと思います。
今後は、iDeCoの普及なども手伝って、投資を生活の一部に組み込むことがスタンダードになってくると思っています。
現状で、多くの方が、「実は不要で手数料が高い生命保険」をかけているように、知識がなければソンする投資商品をつかんでしまうことにつながります。
ちょっと時間を作って、本を読んだり調べたりするだけで、生涯で使えるお金を増やす知恵が得られると考えれば、こんなにおトクなことはないですね。
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