投資は本当に怖いだけ?-金融庁お墨付き「つみたてNISA」の基礎知識

積立

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しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。

 

2018年1月にスタートした「つみたてNISA」。

聞いたことくらいはある方、なんのことだか分からないという方、さまざまだと思います。

 

金融庁が気合を入れて準備しただけあって、今まで「投資」というものをしたことがない方にとっても、始めやすい仕組みがふんだんに盛り込まれています。

つみたてNISAの基礎知識や、どんな方に向いているのか? など、入門編から一緒に見ていきましょう。

 

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つみたてNISAは、なぜ始まったの?

日本人は預金が大好き。この低金利時代にあっても、個人が持っている金融資産の半分は「貯蓄」に回されています。

学校などで、投資について学ぶ機会もないですから、投資に対する恐怖感を持つ人たちや、そもそも投資なんて必要ない! と無関心になる方が多くなるのは仕方がありません。

 

ですが、金融界や政府としては、

  • 投資を普及させることで、経済が活性化すること
  • 多少のリスクを取りながらも安定的な資産形成ができるように支援をすること
  • 投資初心者に対して、実践的な投資知識を進めること

を狙いとして、「つみたてNISA」の創設などの投資普及に向けた取り組みを始めています。

 

突然、社会人に対して「投資教育をします!」と言っても無理な話ですし、そもそも投資というものは実践しなければ分からない部分がたくさんあります。

 

もちろん私も、経験することで見えてくるものが、多々ありました。 😉 

紆余曲折ありの迷走記録に興味がある方は、こちらもご覧ください。

 

実践するのが大事なら、ちょっとおトクなサービスをつけて興味を持ってもらい、安全度の高い環境の中で投資に慣れてもらおう!という作戦で生まれたのが、つみたてNISAなのです。

 

例えるなら、「すごく広くて交通量も少ない、安全運転しかできないような環境の中で、車の運転をやってみて、運転への恐怖感をなくそう!」というような感じでしょうか。

運転に慣れたら、普通の公道(=つみたてNISA枠以外での投資)へステップアップして欲しいという思いも込められています。

ただし、スピード違反(=手元のお金を全部投資にぶっこむなど)はダメですよ 😎 

 

つみたてNISAに対する、金融機関のホンネ

正直なところ、つみたてNISAは、販売する金融機関としては「おいしくない 😥 」ビジネスです。

手数料は低いし、資産は少しづつしか増えないし、システム対応や販売員のトレーニングも必要ですからね。

 

そんな背景もあってか、つみたてNISAの口座開設キャンペーンは少なく、そもそも参入すらしていない金融機関も珍しくありません。

 

つみたてNISAを上手に広げて、多くの人々、特に若い人たちにとって投資を身近なものにすることができれば、長い目で見た時にビジネスチャンスにつながるはずですよね。

目先の利益は低かったとしても・・・

 

このように、ピンチをチャンスにできずに乗り遅れてしまうような金融機関は、今後淘汰されてしまう可能性を秘めているように感じます。

 

つみたてNISAに限ったことではありませんが、お客様の利益を考えた、質の良い商品を販売することで存在感を示していくことができるかどうかは、今後、個々の金融機関が成長していくのかどうかの重要な試金石となることでしょう。

自分が付き合っていく金融機関を選ぶ道しるべとして、サービス内容を見ておくのも面白いですよ。

 

つみたてNISAの特徴を知ろう!

少し話がそれた気がしますが、

もとに戻って、「つみたてNISA」の大きな特徴を押さえておきましょう!

 

投資枠は年間40万円上限。20年間にわたって利益が非課税となります。

通常、利益が出た場合には、利益の20.315%は税金として支払うことになります。

10万円の利益が出た場合、実際に手に入るのは約8万円。ですが、つみたてNISAの場合には、まるまる10万円が手元に残ります。

そして、投資した年から最長20年間は非課税となるため、長期に渡る複利効果も得られますし、値上がりしているタイミングを狙って引き出しやすいのも利点です。

 

ただ、「株取引みたいに、しょっちゅう売り買いする」というよりも、「じっくり保有しておいて、複利効果を得る!」というのが積立投資のメリットだということは、頭の片隅に入れておいてくださいね。

 

販売手数料が原則無料、低い信託報酬など、金融庁が設定した厳しい条件をクリアした商品しかない。

現在販売されている投資信託は約6,000本もあります。その中から自分にあった商品を選ぶのは至難の業です。

特に、投資初心者には難しい・・・ということで、先に金融庁が徹底的に絞り込み、厳選してくれています。

  • インデックス投資信託  148本
  • アクティブ投資信託等    18本
  • 上場株式投資信託(ETF) 7本   ※2019年10月1日現在

この中から選べばいいので、目的にあったものを探しやすいのが特徴です。

 

もちろん、「長期」「積立」「分散」に適していると判断された投資信託・ETFに限られていますので、安心して選べます。

 

実は、投資信託の中には、通称:地雷商品と呼ばれる、手数料がバカ高いものが数多くあります。

スーパーで野菜を買うのとは異なり、商品が高いか安いかが、事前知識がないと分かりにくいので、油断していると地雷標品をつかまされてしまう危険性があります。

 

つみたてNISAの最大のメリットは、地雷撤去がされていること

そのため、はじめての投資でも、安心して始められます。

 

運用資産の途中引き出しは、いつでもOK

これは、iDeCoとの最大の違いですね。

iDeCoは、60歳になるまでは引き出すことができません。

病気になろうが、借金に苦しもうが、そこにあるお金なのに引き出せないというリスクがあります 😯 

 

一方、つみたてNISAは、自分で引き出す時期を決められますので、急遽資金が必要になった場合や、将来の教育費への備えなど、老後に限らず幅広い用途に応じて活用することができます。

 

最低100円から投資ができるので、「ちょっとお試し」での利用もしやすい

iDeCoの場合は、最低でも月々5,000円を積み立てる必要がありますが、つみたてNISAの場合には、それよりもさらに低い金額からチャレンジすることも可能です。

証券会社によっては、お試しで、「月々100円投資」なんてこともできたりします 😉 

 

まずは月々100円投資で様子を見て、がんばれそう!と思ったら月々の掛金を上げていくという方法も取れますので、あわてず少しずつ投資に慣れていくことも可能です。

 

つみたてNISAに向いているのは、どんな人?

初心者であっても、ハードルが低そうな「つみたてNISA」。改めて、どんな方が向いているのか、考えてみましょう。

 

今まで投資をしたことがなく、初めてチャレンジする人

投資を全くやったことがなくても、簡単なポイントだけを押さえれば商品選びができちゃいます。

何よりも、もともと厳選されているので、地雷商品をつかまされるといった失敗がおきにくく、安心して始められます。

 

まとまったお金はないけど、少しだけチャレンジしたい人

ちなみに、毎月5,000円づつでも、20年間・年利3%で運用することができれば、約166万円がたまります。(元本120万円、運用益約46万円)

 

これくらいだったら、始められそうな気がしてきましたよね。

少額でも、コツコツと積み立てることで、増える喜びを感じることが可能です。

最初から勝負をかけなくても、慣れてきて、投資は怖くないって思ったら、積立額を増やしていけばいいのです。

 

住宅資金や教育資金など、10年以上先の資金として蓄えたい人

一番教育費がかかるのは、大学受験の時期~大学卒業までです。

学資保険に加入する方法もありますが、低金利の影響を受けて、返戻率は104%~108%程度。決して高い返戻金ではありません。

 

一方、例えば、米国株中心のインデックスファンドの運用利率(年利)は、10年以上の長期でみると5%~6%に収束すると言われています。

 

利率が保障されているわけではありませんが、長期の積み立てを行うことができれば、学資保険より多くの資金を準備することができる可能性が高いです。

学資保険には、「親がもしも亡くなった場合には保険料が免除になる」というメリットもあるので、100%代用できるわけではありませんが、学資保険と併用することで幅広いリスクに備えるなんていう使い方もできますね。

 

ただし、使う時期が明確に決まっているお金の場合には、その時に暴落のタイミングがぶつかってしまう可能性も十分にあります。

動向を見ながら、早めに利益確定をしてしまうことも視野に入れておきましょう。

 

専業主婦(夫)で、積立投資に興味がある人

基本的には、老後資金の準備をしたい場合には、iDeCoを利用した方が、節税メリットもあるので有利です。

ですが、専業主婦(夫)の場合には、所得税や住民税を納めていないため、控除を受ける税金がありません

iDeCoには60歳まで引き出せないリスクや、口座管理手数料が発生することなどを考えると、専業主婦(夫)の場合には、つみたてNISAを優先的に使って老後資金を準備する方がいいでしょう。

 

55歳以上の人で、70代での老後資金に備えたい人

iDeCoは積立期間が60歳までに限られていますので、55歳以上になると積立期間が短くなってしまいます。

(65歳まで、掛金を払い続けられるようにしようじゃないか! という、改正の議論は行われています。)

 

一方、つみたてNISAの場合には、年齢制限はありませんので、75歳以降の老後資金に備えて積立投資をするということも可能です。

引き出しのタイミングも自由に決められるので、必要になったら引き出せるのも利点です。

 

おわりに-つみたてNISAは、始めの一歩として使いやすい制度

つみたてNISAは、投資初心者にとっては利用しやすい制度だと思います。非課税メリット以上に、商品が絞り込まれているところが魅力です。

 

余談ですが・・・

つみたてNISAのキャラクター、「つみたてワニーサ」もカワイイです 😉 

Twitterもやってますので、フォローしてみてください!(@Wa_nisa_FSA

つみたてワニーサ

人は、選択肢が多いと、選ぶこと自体をやめてしまう傾向があります。

必要な条件をクリアして、絞り込まれているものの中から選べる仕組みは、とっても合理的なのです。

 

投資には、さまざまな手法がありますが、決して怖いだけのものではありません。

 

本当に少額でもいいから、実際に積立投資を始めてみると、株価の動きが身近なものとして感じられますし、経済関連のニュースにも目が向くようになります。

自分の世界が少し広がるという意味でも、始めてみる意義はありますよ!

 

どうしても不安な方は、読みやすい本を1冊読んでみると、イメージがつかめて安心できます。

アーリーリタイアをした、長期インデックス投資の実践者が書かれた、おススメの著書のご紹介記事です。

そっと背中を押してくれるような、優しさが感じられる内容です!

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大空みさき
はじめまして、大空みさきです。

「お金のことを知ることが、実は最強の投資術。」
ふつうの会社員だった私が、生命保険の値上がり宣告をきっかけにFPの資格を取って、たどり着いた結論です。

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