宅建士資格試験は独学でもOK! 合格率とおすすめテキスト&通信講座

六法全書

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1級ファイナンシャル・プランニング技能士&宅建士のみさき(@fpmisaki2)です。

 

宅建士資格試験を受験するにあたり、最初に悩むのは、独学で大丈夫なのか、それともスクールに通うべきなのか、という点かもしれませんね。

 

過去問対策を正しく行うことができれば、独学での合格が十分に可能です。

見たことも聞いたこともない問題が続々と出てくるFP1級に比べると、過去問の焼き直し問題が比較的多いので、対策が立てやすいからです。

 

ですが、テキストのみで、飽きることなく地道に学習が続けられるか・・・という意味では、人によって向き不向きがあるのも事実です。

ご自身の状況によって、リーズナブルな通信講座を併用してみるのも一つだと思います。

 

いったい、どんな教材を使って勉強したらいいのか? など、私自身の経験を踏まえつつ、ご紹介していきます。

 

その前に、宅建士資格試験を取ることの意味について再確認したい場合には、こちらをどうぞ。

 

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宅建士資格試験の受験者数と合格率から分かること

まずは宅建士資格試験の基礎情報をつかんでおくために、受験者数や合格率などを見ておきましょう。

受験者数と合格率

宅建士資格試験は、合格点のボーダーラインが明示されていません

その年の受験者の得点状況に応じて、合格点数が変動する相対評価方式が取られています。

要は、上位〇〇%が受かるって話です。

 

~過去10年間の受験者数など~

年度 受験者数 合格者数 合格率 合格点
令和3年12月 24,965 3,892 15.6% 34
令和3年10月 209,749 37,579 17.9% 34
令和2年12月 35,258 4,609 13.1% 36
令和2年10月 168,989 29,728 17.6% 38
令和元年 220,797 37,481 17.0% 35
平成30年 213,993 33,360 15.6% 37
平成29年 209,354 32,644 15.6% 35
平成28年 198,463 30,589 15.4% 35
平成27年 194,926 30,028 15.4% 31
平成26年 192,029 33,670 17.5% 32
平成25年 186,304 28,470 15.3% 33

 

令和2年・3年は、コロナ対策で試験が2回に分かれています。

合格点は、年によってばらつきがありますが、合格率は大きな差がないと言えますね。

合格率がだいたい15.5%くらいになっている、そんなところです。

 

実は、平成27年以前と、平成27年以降(青色)では、ちょっと宅建士の位置づけが変わっているんです 😉 

 

昔は、宅地建物取引主任者だったけど・・・今は士業の仲間入り!

平成26年度以前は、宅建士は宅地建物取引主任者というのが正式名称でした。

平成26年6月25日に宅建業法が改正され、平成27年4月1日から宅地建物取引士となり、いわゆる「士業」の仲間入りをしました。

中古住宅の円滑な流通が求められるようになったこと、重要事項説明が煩雑化したことなど、環境が変化したことにより、宅建士の役割が大きくなってきていることによる改正です。

 

多くの人にとって、住宅の購入は一生に1~2回程度の大きな買い物ですし、住まい選びは生活の質に大きく関わってくる大問題

宅建士は、お客様のニーズにあった物件を、理解・納得の上で購入していただくために、あらゆる視点からの調査を行い、専門家同士の橋渡しを行う必要がある、非常に重要なポジションなのです。

 

資格試験の勉強をしているときには、この辺のところはきちんと理解できていませんでした。

というのも、宅建士の法定業務は、たったの3つで、

  1. 重要事項の説明をすること
  2. 重要事項の説明書(35条書面)に記名押印すること
  3. 契約書(37条書面)に記名押印すること

となっています。

これだけ見ると、説明するだけなら、資格がなくてもできるんじゃないの? と思えてしまい、(勉強していながらなんですが💦)宅建士の必要性がいまいちよく分からなかったんです。

でも、合格後に登録実務講習に行って、事前の調査(物件調査、役所での調査、近隣調査など)が大切で、調査を含んだうえでの「重要事項説明」なのだということが分かり、納得しました。

 

ちょっと話がそれているように感じられたかもしれませんが、これから宅建士資格試験を受ける方には、先に知っておいて欲しいと思い、ここで触れさせてもらいました。

 

さて、本題に戻ります 😉 

士業になるという流れを受けて、宅建士資格試験は難しくなるのではないか? とうわさされていました。

改正直前は、試験が難しくなる前に受けておくといい! という資格試験予備校からの猛アピールも行われていたようです。

 

確かに、権利関係(民法等)は判例を踏まえた実務的な事例問題が増えつつありますし、宅建業法も個数問題が多くなるなど、試験問題の難易度は少し上がっているように思います。

個数問題:正しいものはいくつか?というように、数を答えさせる問題のこと。全てわかっていないと答えられないため、消去法による「まぐれ当たり」が狙えない。

 

ですが、平成26年以前と、平成27年以降を比較しても、上位15%程度が合格することに変わりはないですよね。

そういう意味では、合格が遠のいているわけではありません。

士業化したことの影響は、受験対策上ではあまり気にする必要はないと言えますね。

 

合格率15%程度のとらえ方

さて、この合格率15%程度という数字を見て、どう感じましたでしょうか。

全国で上位15%程度に入るなんて無理だよ・・・と弱気になっている方もいるかもしれませんね。

 

ここで受験者数に着目していただきたいのですが、約22万人と尋常じゃない人数が受けています。

FP2級の学科試験が、年3回の合計で約11万人(1回あたり3.5万人程度)であることを考えると、なかなかの受験規模だということが分かっていただけると思います。

 

これだけ多くの受験者が集まる理由として、

  1. 受験資格の制限がない →年齢、学歴、実務経験などが問われない
  2. 不動産会社などで、強制的に受けさせられる →あんまり勉強しないで臨む人も 😥 

という点があげられます。

 

私が受験した2017年10月試験の時も、試験会場は大学の大教室でした。その部屋の中もたくさんの方で埋め尽くされていましたし、さらに、そんな大教室がたくさんが利用されていました。

Misaki
いったいこのキャンパスに何人受験者がいるんだろうと、一人びびったことを思い出します!

 

何も知らずに行くと、人数の多さに圧倒されがちですが、こつこつと努力し、万全の準備をした人の中で15%しか合格しないというわけではないのです。

合格率にはあまり振り回されることなく、地に足をつけて勉強しておくことで、実質的な合格率はあげることができますよ。

 

宅建士資格試験のテキスト&学習用ツールの選び方

宅建士の学習用参考書は、たくさん刊行されています。

そのため、いったいどれを選んだらいいのか、悩んでしまうことでしょう。

選び方のヒントと、私が実際に使ったものを紹介しておきますね。

 

テキストの選び方

基本的には、書店でパラパラとめくってみて、読む気がするもの、分かりやすそうなものを選ぶというスタンスでOKです。

マンガで読めるものもあります。

マンガで読むタイプのもので、一番メジャーなのがこちらですね。

ストーリー仕立てなので、イメージは湧きやすいです。あくまでも入門書として利用するのにはいいと思います。

 

ほかにも、「マンガ宅建士はじめの一歩」

 

「ユーキャンの宅建士 まんが入門」

などがありますね。

全く基礎知識がない場合には、こういうものを使って全体像を把握するのも近道にはなりますね。

 

ただ、テキスト+問題集を自分で買って、完全独学をするのであれば、これだけでは弱いです。

マンガ編はプラスアルファとしていただき、きちんと内容が詰まっているテキストを利用する必要があります。

 

本格的に利用するテキストとしては、次の3つがおススメです。

1.わかって合格(うか)る宅建士 基本テキスト

そこそこ文章量が多く、読みごたえがあります。詳しくは後ほど!

 

2.みんなが欲しかった!宅建士の教科書

資格試験ではおなじみの、滝沢ななみさんの著書ですね。

イラストや図が多く、文章を読みこむよりも視覚的に学びたいという方には良いでしょう。

 

3.宅建士合格のトリセツ 基本テキスト

文字と図解は、1と2の中間ぐらいの分量でしょうか。

 

何度も読み返すことになりますので、見比べてみて一番自分の好みにあうものを選んで行くのがいいですね。

 

私は、一番上の「わかって合格る宅建士 基本テキスト」を使いました。

分野ごとにばらして分冊にすることができるので、持ち歩きにも便利ですし、内容も分かりやすく書かれています。

 

ただ、赤文字の部分が結構多いので、赤いシートで文字を隠しながら暗記用に使おうとすると、なんだかよく分からなくなるページが多発します 😥 

テキストの使い方としては、細かく暗記をしようというよりも、読み物として1回通しで読んでみてしまうのがいいでしょう。

 

問題集の選び方

宅建士資格試験対策は、過去問対策に尽きます。

なので、過去問は複数年分をしっかりとやっておく必要があります。

  • 過去10年以上は収録されている
  • 解説が詳しく書かれている

という視点で選んでみてください。

問題集は、次の2つがおススメです。

1.わかって合格(うか)る宅建士 過去問12年PLUS

2.パーフェクト宅建士 過去問12年

私は、上の「わかって合格る宅建士 過去問12年PLUS」を選びました。

こちらも過去問と解説が別冊になっていて、分冊にすることができます。

解説も詳しく書かれていて、そんなもんテキストには載っていませんでしたけど・・・ということも 😀

 

もちろん、過去問で法令改正が行われている場合には、その点も含めて解説されていました。こういう部分でも、安心して利用することができます。

過去問だけならネットで無料で入手することも可能なのですが、最新の解説を手に入れるために、市販されている本を買うと言っても過言ではありません。

 

解説部分をパラパラっと眺めて、詳しそうで分かりやすそうなものを選んでみてください。

 

民法対策をしておこう

権利関係という分野から、例年14問が出題されます。

民法10問、借地借家法2問、区分所有法1問、不動産登記法1問という割合となっています。

 

ちなみに、借地借家法や区分所有法は「特別法」と呼ばれるのもので、一般法の例外規定をおいた特別の法律という位置づけです。

一般法の理解なくして、特別法は分からない! そして、この一般法とは「民法」のことです。民法を理解しておかないと、権利関係でほぼ点数が取れないという悲惨な状態になります。

 

ところが、民法は、法律を始めて学ぶ人にとっては難しく、パンデクテン方式と呼ばれる編纂方式とかが分かっていないと、いったい何のことだかよく分からなくなってきてしまうのです。

 

そのため、民法に関しては、テキストとは別に、民法の入門書を1冊読んでおくことを、強くおすすめします。

私は、「民法がわかった」を利用しました。

完全なる初心者だった私でも、分かりやすく読み進めることができました。

改訂第5版は、民法改正に対応した最新版ですね。

 

ご存知の方も多いと思いますが、民法は大幅な改正が行われています。

2019年度以前の過去問を解く際には、法令改正にご注意ください!

 

通常、過去問学習をしっかり繰り返していれば、独学でも十分に対応可能なのですが、改正民法は未知の分野なので、正直少し不安です💦

 

中古の過去問で対策をしていると、思わぬ落とし穴に落ちるかもしれません。

改正の要点をしっかり把握したい場合には、同じシリーズの「民法改正がわかった補訂版」も読んでみるといいでしょう。

民法は、1,000を超える条文数がありますので、とても全てを網羅することはできません。

そのため、深みにはまりすぎてしまうのも危険です。あまり専門的すぎる本に手を出してしまうと、民法だけで果てしなく時間が取られてしまい、一番問題数が多い宅建業法に時間を割くことができなくなります。

宅建士資格試験対策用に選ぶ本は、入門書にとどめておきましょう!

 

通信講座を使うなら

私は、TACの基本テキストと過去問12年(+民法がわかった)だけを使って、1か月半くらい勉強を続けていました。

ですが、過去問を進めていく中で、本当に理解ができているか、疑問がわいてきてしまい、試験1か月前くらいのタイミングで、通信講座を駆け込み利用しました。

  • スマホで学べる
  • 受講料がリーズナブル(19,800円)

というところに魅かれて、スタディング(当時は、「通勤講座」という名称でした)を利用したのですが、どうせ使うなら最初から使っておけばよかったなぁと思っています。

利用方法などは、こちらでチェックしてください!

 

もし、最初からスタディング(旧:通勤講座)を使うのであれば、テキストは買わなくても大丈夫です。

私が利用していた2017年度よりも内容が充実し、過去問題集も13年分解けるようになっているみたいです。もしかしたら問題集も買わなくてよくなっているかもしれません 😉 

 

スマホアプリも活用しよう

宅建士資格試験対策としては、とにかく試験問題の文体に慣れる! という点が重要です。

通勤電車やお昼休みなど、ちょっとしたスキマ時間を上手に使い、とにかく過去問に慣れることも有効です。

 

私が使っていたアプリをご紹介しようと思ったのですが・・・2017年度版以降、更新されていないようです。残念💦

 

実際に活用はしていませんでしたが、良さそうなものをご紹介しますと、

宅建試験ドットコム

このサイトに、過去問道場というアプリがあり、選択肢をバラバラにした1問1答を、学習記録を残しながら解くことができます。

 

スキマ時間を使った学習には、アプリは重宝します。

特に、1問1答型になっているものを選んで使うことをお薦めします。

4択のままだと、なんとなく答えの選択肢を覚えてしまい、本当の意味で理解ができていないことが多いです。

ただし、無料アプリを使う場合には、解説部分は、法令改正等が反映されていない場合もあり得ますので、疑問点は自分で調べつつ、補助ツールとして使うのがいいでしょう。

 

まとめ-慣れるまでが大変。コツコツ続けられるように、親しみやすいテキストや教材を使おう!

宅建士資格試験の勉強は、きちんと続けられるかどうかがカギになってきます。

普段の会話の意味とは異なる法律用語の使い方や、独特の言い回しなど、慣れていないうちは苦痛に感じるかもしれません。

投げ出すことなく、地道に勉強が続けられるかは、大事なポイントです。
マンガ版や通信講座なども、必要に応じて活用しながら、最後まで走り切ってくださいね。

 

問題文が頭に入ってこなくてお悩みの方は、こちらもあわせてご覧ください!

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はじめまして、大空みさきです。

「お金のことを知ることが、実は最強の投資術。」
ふつうの会社員だった私が、生命保険の値上がり宣告をきっかけにFPの資格を取って、たどり着いた結論です。

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