しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
お金の知識を持つことは大事。
アタマで分かってはいるけれど、なんだか難しそうで手が出ない。
お金の知識を持つことは大事。
でも、わざわざ「勉強する」っていうのは、ハードルが高い。
そういう方って、たくさんいると思います。
実は、昔の私もそうでした。
算数・数学はニガテだったから、お金のこともあまり考えたくない・・・
そんな人だった私が、なぜか仕事で経理をやることになり、なぜかFPの資格を取ることになる。
世の中って不思議なものですね 😀
もともとはニガテ意識が強かった分、実感を持って言えることがあります。
興味がないことを無理やり「やらされている」と感じていたら、なかなか自分のものにはならない!
一方で、どんなにニガテ意識があったとしても、生きていくうえでは、お金とはどういうものか? ということを知っておくのは大事なこと。
というよりも、必修科目と言うべきでしょう。
これもまた、私の実感です。
だったら、楽しみながら興味が湧いて、結果として学べる方法を見つけたい。
そんな視点に立ったとき、読書好きのあなたに、おススメできる1冊に出会いましたので、ご紹介します。
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おカネ、仕事、経済について物語で学べる「おカネの教室」が生まれた背景
ご紹介する1冊は、高井浩章 著「おカネの教室-僕らがおかしなクラブで学んだ秘密」です。
この本は、学べる青春小説というカテゴリー(?!)になっています。
題材として、おカネや経済の話は出てきますが、あくまでも青春小説というところが、大事なポイントです。
著者の高井浩章さんは、現役の経済記者。
そう言われると、お堅い文章で書かれていそうな気がしますが、そんなことはありません。
なぜなら、執筆のきっかけがちょっと独特だから。
ご自身のお子様が小学校の高学年になり、お金の使い方や付き合い方について教育しようと思ったものの、子供向けのよい本が見つからない。
だったら自分で書いちゃえ! ということで、家庭内連載として書かれたそうなのです。
最初から出版するために書いたわけではなく、結果として書籍化したものだということですね。
全体的に、愛を感じる文章になっているなぁと感じるのも納得です。
お子様が飽きることなく、楽しく読み続けてもらうためには、続きが気になるおもしろい物語になっていないとダメですよね。
そのため、ちょっとした謎解きの要素があったり、甘酸っぱい恋の要素があったり、親との関係性に悩む子供の姿があったり・・・と、「この先どうなるの?」と惹きつけるための展開が盛りだくさんに用意されているのです。
お金の勉強しなきゃ! とか、経済学について学ぼう! とか、構えることなく読み進めることができちゃうのは、そんな背景があるからなんですね 😉
「おカネの教室」は、一緒に謎解きをしながら読んでみよう!
このお話しは、中学2年生の男の子が、サッカーやハンドボールなどのクラブ活動にくじ引きで落ちまくり、全く興味がない「そろばん勘定クラブ」に放り込まれるところから始まります。
物語の主な登場人物は、3人です。
- サッチョウさん-どこにでもいるフツーの中学2年生の男の子。お父さんは消防士。
- ビャッコさん-町一番の大富豪の娘。家族の手掛けるビジネスに嫌悪感がある。
- カイシュウさん-そろばん勘定クラブの顧問。2メートルを超す大男。
サッチョウさんとビャッコさんという、異なる家庭環境で育っている2人の生徒が、クラブ活動を通して、お金や経済のことを学んでいきます。
クラブ活動の最初に、カイシュウ先生との対話を通じて、お金を手に入れる6つの方法がリストアップされていきます。
- かせぐ
- ぬすむ
- もらう
- かりる
- ふやす
- ???
「ぬすむ」もリストアップするのね💦 と驚きましたが、全体的にキレイごとだけではない、リアルなお話しも出てきます。
6つ目は何か? という難問を考えることが、このクラブ活動の最大の軸です。
この難問の答えを、自分たちで出せるようになるために、
「かせぐ」と「ぬすむ」の違いはどこにあるのか?
など、お金や仕事にまつわる問いかけがあり、生徒2人が考えながら成長していくストーリーになっています。
読みやすく分かりやすい構成にはなっていますが、リーマンショック、ビットコイン、GDP、資本主義、金利と市場の力学、お金の借り方、株式投資など、出てくる内容は非常に濃いものです。
ただし、「投資をするならこういう方法」というような、ノウハウにあたるようなことではなく、考える過程や自分の立ち位置の探し方という点に重点が置かれています。
クラブ活動ということもあり、18時限+放課後という構成になっていますので、これを生かして、2パターンの読み方ができるなぁと感じています。
もちろん、本は好きなように読めばOK! なのですが、参考までにご紹介しておきますね。
あえて1時限ずつ読んで、一緒に宿題を考えてから次に進む
自分自身が、3人目の生徒になっちゃう読み方です。
この小説は、顧問の先生と生徒たちとの対話形式になっていて、問いかけはもちろんですが、次回までの宿題が出されることが多いんです。
読み終わるまでに時間はかかりますが、1つ1つの宿題を、サッチョウさんたちと一緒に考えて、参加しながら読み進めてみると、おもしろいし理解も深まります。
もし、お子様と一緒に学びながら読み進めるときには、特に効果的ですね。
まずは通しで一気に読んじゃう。読み終わったら、もう一度考えながら読み返してみる!
小説を読むことが好きな方なら、続きが気になって、どんどん読み進めちゃいたくなると思います。
その場合、立ち止まらずに一気に読み進めちゃっても大丈夫。
楽しく読み終わったときには、全体像をつかめています。
その状態で、もう一度ゆっくりと考えながら読み返してみるといいのではないでしょうか。
与えられる問いかけや宿題について、一度自分なりに考えてみることが、この本を読んだ価値を高めるものと感じています。
まとめ-ノウハウは大事だけれど、策に溺れないためにも、お金や経済の仕組みを頭に入れておくことが大事
世の中には、たくさんの「お得な情報」らしきものの誘惑があふれています。
- 30年間家賃保証なら安心と、契約条項に目を通さず、シェアハウス投資に手を出しちゃう
- 退職金でたくさんのお金を手にして、間違った投資商品に手を出しちゃう
- スマホをタップするだけでお金が稼げると言われて、有料サポートにお金を払っちゃう
- 節税になるからと言われて、収益性の低いアパートを建てちゃう
- ポイントがたくさんつくと言われて、必要ないものまで買っちゃう
- いざという時の備えは大事だし、税金の控除も受けられると言われ、必要以上に保険に入っちゃう
ここにあげたのは、ほんの一例。
極論と感じるものもあるかもしれませんが、全て現実に起きていることです。
自分は大丈夫と思っていても、意外な落とし穴にはまってしまうかもしれません。
だからこそ、単にノウハウだけを集めるのではなく、本当に自分にとって有益なものなのか、しっかり判断するための軸を持っていないと、取り返しがつかない失敗をすることだってあり得ます。
お金はとっても大事だけど、怖い側面もある。
お金に振り回されるのではなく、上手に使っていくためには、お金の本質をつかんでおくことが大事です。
そのためにも、一度自分のアタマで考えてみるという経験をしておくことは、必要なことだと思います。
子供が読みやすいように・・・というスタンスで書かれた本なのでしょうが、実は大人がしっかり読んでおきたい内容です。
もし、お金の仕組みをあまり理解していないかもなぁと感じるようでしたら、一度読んでみてはいかがでしょうか。
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