はやいもので、11月も半ばになりました。
会社勤めをされている方は、年末調整書類の提出について案内が来ているのではないでしょうか?
自営業の方は、年間の収支を確認し、経費の有効活用について考える時期でもありますね。
年末調整をトリガーに、
- ふるさと納税の残り枠を確認して、寄付先を考える
- 税制を再確認し、年末調整で申請できるものを、もれなく申請する
- 株式の損益通算をするかどうか、検討する
- 確定申告の対象になるような、医療費やお薬の購入費を洗い出す
- 1年間の支出をざっと確認し、余計なサブスクに課金していないかチェックする
などなど、お金周りの振り返りを行う習慣をつけるのは、とても効率が良いのでおススメです。
11月は、お金の大掃除
12月は、おうちの大掃除
こんな感じで、ぜひ習慣化してみてくださいね!
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」ランキングの賢い活用法とは?
さてさて、お金の大掃除をしっかり済ませたところで、
11月という時期は、投資ブロガーにとっては、別の形で1年を振り返る時期でもあります。
投資を始めようと思ったとき、多すぎる投資信託から選ぶ方法が分からなさすぎて悩むもの。
私も最初に商品を選ぶときには参考にしたし、
道しるべとなるものがあると、選択しやすくなるから大事な存在なのよね。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 」とは、
証券会社の宣伝やうたい文句に惑わされず、自分たちにとって本当に良いと思える投資信託を、投信ブロガーが選んで広めて行こう。
そんな趣旨のもと、2007年から行われているイベントです。
ひらたく言えば、本当に買っているユーザーで、しかも投資のことをブログやSNSに書いてしまうくらい好きな人たちの、口コミ情報の集合体ってところですね。
今でこそ、本当に買いたい!と思える投資信託の種類は増えてきていますが、15年前は低コストで分散投資をすることができるファンドなんて、ほとんどなかったわけです。
個人投資家目線で「良いと思えるファンド」に、たどり着くこと自体が難しい状況だったのだろうと思います。
そうした苦難の時代から、運営委員の皆様が地道に発信を続けた結果、イベントの知名度も投票者数も上がっていき、金融機関もこの順位を大きく意識するようになっています。
これは、三菱UFJ国際投信のサイトからの引用ですが、
運用会社も、サイトや商品紹介パンフに受賞結果を掲載し、PRしているところが多いです。
それくらい、業界からの注目度も高いイベントだと言えますね。
ちなみに・・・
MORNINGSTARが実施しているFund of the Yearというものもあります。
名前は似ているのですが、全く別物ですのでご注意ください。
こちらは、「投資信託の評価機関」であるMORNINGSTARが選考しているものです。
正直、お薦めしたいようなファンドは、ここにはほとんど出てきません・・・
話を戻します!
今公表されているものは、Fund of the Year 2020が最新となっているのですが、
11月いっぱいが、Fund of the Year 2021の投票受付期間となっています。
私も、2018年から毎年投票をしていますが、本日2021の投票を済ませました。
過去の投票記事は、こちらです。合わせてご覧ください。
ブロガーたちの投票が集計され、そしてコメントが集約され、
2022年1月22日(土)に、Fund of the Year 2021の結果が発表されます。
昨年に引き続き、結果発表&受賞式はオンラインで行われるようですね。
コロナ前は、会場に集まって上位ファンドの表彰式が行われていました。
スケジュールが合わず、私は参加したことがないのですが、多くのブロガーや、投資に興味をお持ちの方が集まる一大イベントだったようです。
オンライン開催であれば、投資家仲間との直接的な出会いはないものの、全国各地から誰でも参加可能というメリットがあります。
投資に興味がある人たちがたくさん集まる場に行くのは気が引けるけれど、ちょっと情報収集はしたいの・・・という方にとっては、程よい距離感で参加できるというのもメリットではないでしょうか。
- 熱く語りかけられても困っちゃう・・・
- 人見知りなので、そっとしておいてほしい・・・
こういうタイプの方は、オンライン開催のうちがチャンスです。
もちろん、投資ブロガーでない方も、授賞式には参加可能です。
昨年は、
第1部-注目ファンドに寄せる『熱いコメント』紹介
第2部-投票結果発表
このような構成でしたね。
今回の構成はまだ発表されていないようですが、
300円で参加できますので、興味があれば気軽に参加してみてはいかがでしょうか?
投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 表彰式チケット販売サイト
この「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 」を商品選びの参考にするときには、少しコツが必要です。
複数年のランキングを見てみよう
もちろん、最新のランキングも確認したいところですが、公式サイトには、2020年度以前のランキングも掲載されています。
最新のものだけではなく、過去数年分のランキングもあわせて見てみてください。
そうすることで、単なる流行ではなく、根強い人気のファンド何か?ということが見えてきます。
順位ではなく、コメントに注目しよう
この、投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2021は、インデックスファンドも、アクティブファンドも、異なるアセットクラスの商品も、全てごちゃまぜの状態でランキングが作成されます。
資産配分をどのようにするか?というところは、投資に回す金額や金融資産のバランス、投資の目的や性格など、さまざまな要素によって、心地いいラインは変わってくるものですね。
上位のファンドが、自分の目線にあったアセットクラスであるとは限りません。
なので、ランキングの順位よりも大事なのは、なぜそのファンドに投票したかというコメント部分です。
商品選びの参考にする場合には、必ずコメント部分も読んでみて、判断の材料にしてください。
第1位だから間違いないっしょ・・・という買い方はやめましょうね!
結果として間違っていなかったとしても、
誰かのおススメに、そのまま乗っかる方法を続けてしまうと、どこかで痛い目に遭う時が来ます。
私が投票した商品と、その理由
さてさて、今年の投票をするに当たっては、評価の軸をどこに置くべきか・・・実はだいぶ悩みました。
さんざん悩んだ結果、持ち点5点を全て、
楽天・インデックス・バランスファンド(均等型)に投じることにしました。
過去のランキングを見ても、どこにも入っていないよ?
2018年までは順位が付かないものも発表されていて、獲得ポイント4のところにひっそりと入っています・・・
バランスファンドシリーズは、株式と債券の比率が異なる3シリーズがあるのですが、
(均等型)は、全世界の株式と、全世界の債券を50:50で組み合わせたバランスファンドです。
債券部分は為替ヘッジありとなっていますので、値幅を小さくして安定感を持たせるという意味では良い選択だと言えます。
試しに、同じ楽天シリーズの楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)とパフォーマンスを比較してみましょう。
楽天・インデックス・バランスファンドの設定日が、2018年7月20日ですので、2018年8月~2021年10月までのパフォーマンスを比較しています。
こうして比較すると、バランスファンドの方は、ブレ幅をおさえて、じっくり右肩上がりになっているのが分かります。
下落相場の際にも、しっかりクッションが効いていますね!
このファンド1本に投資をしておけば、株式と債券のリバランスを勝手にやってくれますので、大きく資産を減らしたくないけれど、じっくり運用は続けたい!という時には、実にいい働きをしてくれそうです。
今話題の新庄監督、いやBIGBOSSが記者会見で語っていましたが、
「ヒットを打たなくても点は取れる」
この感覚に近いことが実践できるファンドだと思っています。
一見すると、派手なパフォーマンスや常識破りのコメントが目立つ新庄BIGBOSSですが、その内容をしっかり聞くと、実は地道に体を作り、1点を大切にするというメッセージを発していることが分かります。
だからこそ、多くの人に愛され、歓迎されているのだろうなと感じます。
どんな世界でも、長い目で見れば、地道な積み重ねが、良い結果を生み出すということは、頭の片隅に入れておきたいポイントですね。
例えば、退職金の一部を、手間をかけずにリスクを取りすぎない形で運用に回したい。
そんなときに活用しやすいファンドだといえるでしょう。
なぜ迷ったのか、なぜこのファンドに集中投票をしたのか、ということにつながるのですが、
2020年2月~3月のコロナショック後は、多少の調整はあったものの、ずっと好調な相場が続いています。
好調な相場環境を裏付けるように、
2018年1月に始まった、つみたてNISAの対象商品に、毎月コツコツと積み立てをしていたとしたら、2021年7月時点では、どのファンドを選んでいてもマイナスにはなっていないという調査結果も出ています。
※日経電子版 投信観測所「つみたてNISA対象商品、すべてが含み益に」2021年9月2日より引用
最も好調な米国株式インデックスファンドでは、投資元本の1.5倍になっていることが分かりますね。
米国株に投資をしていた方や、実は米国株が約6割を占めている全世界株に投資をしていた方は、絶好調な成績で笑いが止まらないのではないでしょうか。
一方で、超長期のS&P500の年率リターンの推移を見てみましょう。
※引用元:Yardeni Research, Inc
Stock Market Indicators:Historical Monthly & AnnualReturns
October 30, 2021
こちらは、1928年からの超長期に渡る、S&P500の年率リターンの推移です。
2010年代が絶好調だったということと同時に、激しくドローダウンすることもあるのだ、という事実を改めて気づかされると思います。
2017年のイデコ拡充や、2018年のつみたてNISAを契機に、投資を始めたという方はとっても多く、
この時期に投資を始めた場合には、比較的良い相場環境しか経験していない、と言えるでしょう。
もちろん、コロナショックは大きかったものの、そこからの株価の回復はとても早かったですね。
もしかしたら、コロナショック時にホールドできた方は、自信がついていて、
- コロナショックを乗り越えたから大丈夫!
- 私は、とってもリスク許容度が高いんだ!!
- この調子で、投資比率を高めれば、増え続けるに違いない!!!
- なんなら、今はやりのレバナス(※)に資金を多めに突っ込んでもいいかも!!!!
なんていう思いを強くしたかも、いらっしゃるかもしれませんね。
※レバナス=ナスダック100指数へのレバレッジ投資商品の愛称。レバニラとは一切関係ありません。
ただ、投資でもスポーツでも、仕事でも、
「調子のいい時」が永遠に続くわけではありません。
調子がいいときこそディフェンス力の強化をすることで、負けにくい体質を作る。
そのような備えが大事だったりします。
資産形成で一番大切なことは、
- 大きく負けずに、増やし続けること
- 必要なときに、安心して使えること
とっても地味ですが、忘れてはいけない視点ですね。
若いうちは、資金管理をしっかりしつつ、適切なリスクを取って運用するのも良いですが、年を重ねたら守りの姿勢も必要になってきます。
そんなときに使い勝手が良いファンドの存在も、評価されてもいいのではないか?
そのような思いを込めて、
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)に、持ち点5点を全て投じることにしましたとさ。
残念ながら、このファンドが20位以内に入ることはないだろうと思っています。
そうなると、投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2021のサイトには、何も掲載されません💦
そんなことを考えたりもしましたが、
多くの皆様の目に届く機会はなくても、こうして記事にすることによって、ファンドの存在を知っておいてもらえたら嬉しく思います。
本来、投票内容を記事に書く必要は一切なく、
むしろ事前にブログ記事を集計して順位予想を発表したツワモノがいらっしゃったので、通常なら投票内容を明確にしすぎない方が良いのだろうと思います。
今回は、どうせ圏外だろうってことで、書いちゃいました(笑)
純資産総額 28.73億円
信託報酬も、バランスファンドの割には高くない部類です。
ただ・・・
まだまだ売れていない!!!
投資商品を選ぶ場合には、長期にわたって運用が続けられる商品か?という視点も大事です。
「繰上償還」と言って、途中で運用やーめた!と返金されてしまうケースもあり得るからです。
一般的に、純資産総額が、最低でも10~30億円以上、できれば100億円以上あって、右肩上がりになっている商品を選んでおくと良いと言われています。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)は最低水準から抜け切れていない、ということですね。
純資産総額とは「その投資信託が保有している資産の総額」のこと。
つまり、たくさんの人が購入している商品ということです。
運用成績が悪化していれば資産は減っていきますし、持っていても売る人が多くなります。
そのため、純資産総額が急激に減少していたり、右肩下がりになっていたら危険信号。
ただ、このファンドは非常に地味ですが右肩上がりに増え続けてはいます。
繰上償還される投資信託の純資産総額は、10億円未満であることが多いため、あまりに低いものは選ぶのを避けた方が良いのですが、そこまでの危険性は感じないので、今後の推移を見守っていきたいと思っています。
認知度が広がり、老後の資産の一部を置いておくファンドとして使えるよう、ぜひ末永く運用を続けて欲しい。
そのように願い、投票させていただきました。
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