しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが、2018年4月から慶応大学法学部・通信教育課程に入学されて、学び始めているそうですね。
ロンブー田村淳、慶應大通信課程に入学。青学不合格後に出願「とにかく学びたいという気持ち」
通信制の大学というと、昔は何らかの事情があって大学に行けなかった方が、消去法で選択するというようなイメージが強かったと思います。
ですが、今の通信制大学は、大学を卒業したという「学士」の学位を取りたい方だけでなく、
- 社会人になってから就いた仕事のスキルアップにつなげたい
- 他の資格を取るための準備として学びたい
- 教養を深めるために今までと異なる分野のことを学びたい
など、さまざまな目的を持った方が集まる場となっています。
そして最近では、すでに大学を卒業した方が、学びなおしのために入学するケースが増えてきているんです。
理工学部を出た方が、知的財産の権利化業務のために法律を学びたい、教員免許を取らずに卒業したけれど、これから免許を取りたい・・・など、高校から大学へ進学した時以上に、明確な目的意識を持って入学している傾向があります。
これからは、目まぐるしく変化する環境の中で、その変化をキャッチしながら上手に対応していく力が求められるようになるでしょう!
「新卒で入社した1つの会社で、定年まで勤め上げる」という、今までは当たり前とされてきた働き方も、もはや当たり前ではないご時世。
だからこそ、人的資本を高めておくための「自己投資」をしていくことはとっても大事です。
人的資本とは、働くなどしてお金を稼ぐ能力。
ついつい、お金を増やすことを考えると、株とかFXとか金融商品だけに目が行きがちですが、多くの人にとって、一番大きな資本は人的資本なんですよ!!
人的資本などの3つの資本について、詳しくはこちらにまとめてあります。
ぜひあわせてご覧ください 😉
そんな、人的資本を高めるためには、おとなになってからも学び続けることが大事です。
いろんな本を読んだり、経験を積んだり、学びの形はたくさんありますが、学びの手段の1つとして、通信制大学を活用するという方法があります。
多くの方には、まったくイメージがわかない通信制大学という世界。
そもそも通信制の大学って、どんなことをするの?
学費はどれくらいかかるの?
などなど、「学びたい」と思ったときに、迷いなく行動ができるように、通信制大学という世界について、ちょっとのぞき見してみましょう。
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入学試験は超カンタン。だけど、卒業はタイヘン・・・
一般的に、通信教育課程の入学試験は、入学時に提出する書類による「書類審査」で行われます。
国語・数学・英語というような、科目ごとの試験を受けるのではなく、志望理由などを所定の文字数でまとめて記載する、論述型の試験だと思ってください。
・・・というと不安になるかもしれませんが、多くの大学では、基本的には落ちません 😉
不備なく正しく出願書類がそろえられていれば、合格できます。
ただ、ロンブー淳さんが受験した慶応大学は、ちょっと特殊で、それなりの不合格者が出ています💦
不合格者の割合は公表されてはいませんが、法学部だと2割~3割程度だと言われています。
そのため、慶応大学に落ちちゃってから、他の大学に出願しなおす・・・という方も、一定数いらっしゃいます。
大学によりますが、通信制だと5月くらいまでは出願を受け付けていることも多いんです。
併願するのではなく、慶応の合否を見てから、他の大学に出願することも可能ですよ!
多少の選抜があったとしても、いわゆる通学するタイプの大学に比べたら、圧倒的に入りやすいですよね。
通信制大学は、毎日学生が通ってくるわけではありませんので、人数分の教室をコンスタントに確保する必要がありません。
だから、たくさんの学生を受け入れることが可能なんです。
基本的には、学びたい人は、なるべく受け入れるよ~ というスタンスに立つことができるのです。
簡単に入れる分、卒業するのは非常に難しい・・・というか大変です。
大学によっても違いますが、だいたい10%程度の卒業率です。
それなら無理そうだよぉ
しっかり目的意識を持って、計画的に学べば話は変わってくるよ!
多くの方は、学ぶ時間が上手に作れなかったり、何をしたらいいのか分からなくて放置したりして、きちんと学び始める前にドロップアウトしてしまっています。
また、通信制大学の場合、仕事をしながら学ぶ方が多いので、忙しくなった時点でいったん退学し、また改めて入学しなおす・・・という方も一定数います。
3回目の入学で、晴れてご卒業!! なんてこともあるんです。
ですので、あまり卒業率に振り回される必要はありません。
どちらかというと、
- ちゃんと学ぶための計画を立てて、実行することができるか
- 大学が用意しているツールを使い倒すことができるか
- 卒業を焦りすぎず、ゆとりを持って学修に望めているか
という点がカギになります。
それができていれば、卒業率はグンと上がっていきます。
通信制大学で学んだ場合、その学問の知識がつくのはもちろんですが、スケジュール管理能力や上手な習慣の作り方など、実はどんな仕事にも役立つスキルが、身についていくというおまけのメリットもあります。
勉強の仕方は、レポート提出&試験が基本。自分との戦いが続きます!
スマホで学べることがウリの大学も出てきましたが、通信制大学の多くは、郵便でのやり取りによるレポート学修が基本になっています。
決められた教科書を読み、与えられたテーマについて自分で調べながら文章にまとめます。
こうしてまとめた「レポート」を大学に郵送すると、先生が添削して返してくれます。
レポートが、一定の合格水準に達していれば、「ちゃんと授業を受けたね!」という認定がされます。
科目ごとに、何通レポートが合格すれば、全ての授業を受けたと認定されるかが決まっていて、クリアできれば単位を取るための試験を受けることができます。
いわゆる「学年末試験」みたいなものですね。
この試験に合格すると、晴れて単位が認定される! という仕組みです。
ポイントは、レポートはあくまでも授業であるということ。
完璧に仕上げようと思って、ずーっと出せないままでいると、無駄に時間が過ぎていきます。
何か月もかけて仕上げたにも関わらず、不合格をくらうと、心が折れてしまい、退学へまっしぐら。
これが、ありがちで、一番もったいないパターンです。
通学するタイプの学校の場合、月曜の1限目に行かなきゃ! という強制力が働きますが、自分ひとりで勉強していると、誰も強制はしてくれません。
そのため、何か刺激がないと続かなくなっちゃいます。
だからこそ、レポートは、どんどん書いて、どんどん出しちゃいましょう!
不合格が連発しても気にせずに、言われたところをしっかり直してリトライすればいいのです。
だってこれは授業ですから。
たくさんアドバイスをもらえて、ラッキー 😀 ぐらいの気持ちでOK。
コンスタントに添削されたレポートが返ってくると、勉強が進んでいるという励みにもなりますし、次こそは合格させよう! という目標も生まれますので、続けやすくなるはずですよ。
レポートをクリアした後、試験に向けては注意すべきことがあります。
一般的に、大学の試験は論述試験です。
自分の考えを素早くまとめて、手書きで論述をしなければなりません。
「授業」であるレポートは、Wordなどで作成して提出すればいいパターンが多いですが、試験が近づいたら、ちゃんと手書きで構成がまとめられるように、訓練をしておいた方がいいでしょう。
意外と、漢字とか忘れちゃってて正しく書けないという可能性がありますので・・・
これを繰り返して、必要な単位を修得すれば、ご卒業!!
大学によっては、卒業論文が必要な場合もありますけどね💦
卒業までにいくらお金がかかるのかは、正直読めない
大学というと、年間100万円とか授業料を払って在籍し続けるというイメージだと思います。
卒業までにだいたいいくらかかるかな~という見通しは立てやすいです。
ところが、通信制大学の場合、少々やっかいな学費のスタイルが一般的なのです。
学費がややこしいだけでなく、学費以外の見えないお金も出ていきます。
「大学通信教育設置基準」という、通信制大学を作るうえでのお約束があるのですが、その中に、30単位以上はスクーリングという方式で修得しないとダメですよ! と定められています。
ざっくり言えば、大学教授たちが行う集中授業です。
実際に教室で先生が講義を行う場合もありますし、Webで授業の映像を見る場合もあります。
この集中授業は、だいたい半年分の授業時間(90分×15コマ=1,350分)程度で行われることが多いのですが、授業を受けるごとにお金がかかる方式が一般的です。
つまり、このスクーリングを何回受けるかで、大きく費用が変わってきくるのです。
多くの大学が参考として公表している授業料は、スクーリングを最低限で済ませた場合の費用です。
その場合、学費目安は、4年間で60万円程度になっていることが多いでしょう。
ただ、現実はそんなに甘くない 😎
スクーリングを受けたものの、試験に落ちてリトライしたり、早く単位が取りたくてスクーリングをたくさん受けたり、仲間に会えるスクーリングが楽しくなっていっぱい受けちゃったり・・・などなど、最低限では済まないパターンの方が、圧倒的に多いです。
そして、スクーリングが行われる日程は限られていますので、自分が参加できる日のスクーリングは、泊りがけでないと行けないような遠方で行われる・・・なんていう状況にもなりがちです。
それでも行きたい場合、宿泊費・交通費というプラスアルファのお金が出ていきます。
(旅行気分を楽しんでいる方もいらっしゃるようですが 😀 )
他にも、教科書を買ったり、参考文献を買ったり、パソコンやプリンターを準備したりと、学費を見ただけではわからないお金も出ていきます。
さらに、これがとっても重要ですが・・・
4年間で卒業できると思わない方がいいです!
すでに大学を卒業している場合には、3年次に学士編入学ができますが、その場合にも、2年間で卒業できると思わない方がいいです。
仕事をしながら勉強を続けるだけでも大変ですし、スクーリングの多くは週末3日間の集中授業。会社を休んで行かなければなりません。
会社にきちんと話をして、協力体制を組んでもらうことができるか、こっそり通うかによっても、時間が作れるかどうかに差がつく場合があります。
今は、Web授業がだいぶ広がってきて、会社を休まずに単位を取る方法が増えてはいますが、標準の年数で卒業をするのは、ものすごく大変です。
ほとんど神業だと思っておいた方がいいでしょう。
ですので、在籍する年数は+2~3年は見込んでおいた方が安心です。
在籍期間が長くなれば、年間の授業料がかさんでいきます。
大学によっては、ホームページに学費のモデルケースや、実際に卒業した方がどれくらい学費をかけたかを載せているところもあります。
なるべく長めのパターンをチェックしておき、予算としては見積もっておいた方が安心です。
残念ながら、4年生の大学は、教育訓練給付制度の対象にはなっていないので、公的な補助を受けながら学ぶことはできません。
大学院なら対象となっている可能性もありますので、こちらも合わせてチェックしてみましょう!
その代わり、学生になることで受けられる特権もあります。
それは、学割の対象になること!
きちんと学生証が発行されますので、あらゆる場所で学割を受けることができるようになります。
ぜひ使っておきたい学割サービスについて、別記事でまとめてありますので、こちらもチェックしてくださいね!
まとめー自分次第だけど、得られるものは大きい
ここで紹介したのは、あくまでも一般的な通信制大学のスタイルです。
大学によって、学費の設定や学び方はまちまちですので、興味がある大学をいくつか比較してみるといいでしょう。
なるには進学サイト「通信制大学」 から、資料を一括請求することも可能です。
また、私立大学通信教育協会というところに加盟している大学の場合、協会が主催する合同入学説明会で各大学の説明を聞くこともできます。ふらっと立ち寄ってみると、面白いですよ。
協会に加盟していない通信制大学も多数ありますので、広く調べてみてくださいね!
高校を卒業してすぐの方から、70代80代の人生のベテランまで、幅広い方が集まる通信制大学。
社会人の方の場合、さまざまな業種の方が集うので、異業種の方との人脈を広げることもできるでしょう。
学修により得られる知識以外にも、多くのものが得られる可能性を秘めています。
上手に活用できるかどうかは、自分次第。
学びたいという気持ちがある方は、ぜひチェックして見てくださいね。
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