専業主婦(夫)は、iDeCo(イデコ)に入るべきか?

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しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。

 

 

イデコ(個人型確定拠出年金)を利用すると、抜群の節税効果が得られます。

ですが、総合的に考えると、だれでもおトクになるとは限りません。

 

そもそも使える対象なのか? 私は使うべきなのか?

そんな悩みを解決するためのヒントにしてくださいね。

 

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まずは、イデコのことを理解しよう!

自分にとって必要かどうかを判断するためには、どういうものかをしっかりと把握しておかなければなりません。

ちょっと遠回りに感じるかもしれませんが、イデコがどういうものか、おさらいがてら見ていきましょう。

 

 

イデコというのは、親しみやすくするために付けられた愛称で、正確には、個人型確定拠出年金といいます。

 

さあ、堅苦しい用語が出てきましたね。

こういう時は、分解しながら理解していきます。

 

 個人型=会社などではなく、個人が行う

 確定=決まった金額を

 拠出=掛金として納める

 年金=老後などに備える保険

 

つまり、自分で積み立てながら準備する「自分年金」だと考えてください。

 

 

それでは、イデコは日本の年金制度のなかで、どのような位置づけになっているものなのでしょうか?

年金制度は「3階建て」と言われています。

 

年金の1階部分は、基礎年金

日本に住んでいる20歳以上60歳未満の全ての人は、国民年金に加入することとなっているので、掛金を支払った月数に応じて、原則として65歳から老齢基礎年金がもらえます。

 

20歳から60歳まで(=480月)、満額の掛金を納め続けていた方の場合、2018年度の年額は779,300円となっています。

月額65,000円くらいですね・・・これだけでは暮らしていけない💦

 

年金の2階部分は、厚生年金

会社などに勤務している人が加入する年金です。掛金は、本人と事業主で折半して支払っています。本人負担分は、給与から控除されていますね。

この掛金は、給与に応じて変わってくるので、一律計算はできません。

 

年に一度、「ねんきん定期便」が届くと思いますので、見ていただくと「参考」の年金額が記載されています。

または、ねんきんネットで確認することもできます。

 

自営業の方は、この2階部分がないので、自分でしっかりと老後の資金を貯めておかないと大変です。

 

年金の3階部分は、企業年金。ここにイデコが含まれる!

企業や個人が独自に加入する年金で、「私的年金」と言われます。

大きく分けると、「確定給付型」「確定拠出型」「共済型」に分類されます。

  • 確定給付型: 会社が最終的に給付する金額が確定しているもの
  • 確定拠出型: 会社や個人が拠出する金額のみが確定しているもの
  • 共済型: 独自の企業年金を運営するのが難しい中小企業のために共済制度を作り、掛金を積み立てて、共済から年金を受け取るもの

 

2番目に出てきた、「確定拠出型」。

これの個人版が、イデコのことです。

 

私たちが積み立てるお金は決まっていますが、そのお金を運用した結果、増えるか減るかは自分次第というのが最大の特徴です。

 

 

ここで、ちょっと振り返ってみましょう。

基礎年金と厚生年金は、将来自分が受け取れる金額は未知数です。

 

私たちが納めた掛金には「だれのお金」という色はついていません。

集まっている掛金をみんなで分配しながら使っていくわけですから、掛金の総額が減ってしまえば、配分される金額も下がってしまうだろうということが想定されますよね。

 

つまり、今の計算方法だといくらになるか? ということは計算可能ですが、実際に受け取るときの結果がどうなっているかは分からないのです。

 

一方、確定拠出年金の場合、掛金と運用結果には「自分のお金」として色がついています。

運用により目減りするリスクはあるものの、上手に運用して増やすことができれば、その分はまるまる自分で受け取ることができます。

 

公的年金制度はあるけれど、プラスアルファとして自己責任でも老後の資金は備えてね! という意味で設けられているのがイデコ(確定拠出年金)なのです。

 

そして、ちゃんと自分で努力する人に対しては、減税というメリットを与えますよ! という順序になっているわけです。

 

イデコには、だれでも入れるの?

2017年度から、加入対象者が拡大されましたので、多くの方が対象者になっています。

国民年金の種別などにより、年間の掛金には異なる上限が決められています。

第1号被保険者 自営業者 年額81.6万円
第2号被保険者 会社に企業年金がない会社員 年額27.6万円
企業型DCに加入している会社員 年額14.4万円
DBと企業型DCに加入している会社員
DBのみに加入している会社員
公務員
第3号被保険者 専業主婦(夫) 年額27.6万円

 注)DC=確定拠出年金  DB=確定給付企業年金、厚生年金基金。 自営業者は、国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠

ただし、企業型DCに加入している方やDBに加入している方の場合、企業がマッチング拠出を導入していたり、企業型DCとDBの両方に加入している場合には、加入の条件や上限額の制限がありますので、注意してください。

 

イデコの掛金は、全額が小規模企業共済等掛金控除」として所得から控除されます。

 

つまり、

  • 掛金が多ければ多いほど
  • 所得税の税率が高ければ高いほど

減税効果が大きいというのが特徴です。

 

 

イデコに加入するべきか、よく考えた方がいいパターンは?

節税メリットは大きいですが、節税だけを目的に加入してしまうのは、避けた方がいいでしょう。

 

ひとつ忘れてはいけないことは、「60歳まで絶対に引き出せない」ということです。

もちろん、引き出せないから使っちゃう心配がない! というのは、メリットと言いかえることもできますよね。

 

一方、お金を使いたいときに使えないということは、リスクでもあります。

 

例えば、急な事故により、100万円が自己負担で必要になった場合であっても、仮にイデコに100万円あったとしても使えません。

他の方法で準備できなければ、借入をしなければいけなくなるかもしれませんよね。

返済利子分はソンをしてしまいます。

 

そういうリスクはあるんだなと、頭の片隅には入れておいてください。

ただ、預貯金などでもしっかり備えつつ、将来のためにも資金を確保しておきたいという方にとっては、利用価値がある制度です。

 

また、専業主婦(夫)の方は、注意が必要です。

所得控除は、税金を支払っている人にとっては節税効果がありますが、もともと所得がない方の場合、メリットを受けることができませんね。

大きなメリットのうちの1つがなくなってしまい、60歳まで引き出せないというリスクは変わりません。

 

もし、専業主婦(夫)の方が、運用により自分年金を作ろうとする場合には、2018年から始まった「つみたてNISA」を使ってみるのもひとつの方法です。

 

パートで働いている場合、年収103万円以上で、所得税を納めている方なら、検討の余地ありです。

ただし、日常の生活に困らない範囲で、無理ない金額を積み立てるようにしましょうね。

 

まとめーイデコは余裕資金で活用しよう

少し遠回りしながら、年金という制度の中でのイデコの位置づけをお伝えしてきました。

 

イデコは、多くの方にとってメリットが多い制度である一方、気を付けるべき点もいろいろとあります。

本当に自分に向いているのか? ということは、しっかり考えてから始めた方がいいでしょう。

 

他にも、イデコならではの注意ポイントがありますので、あわせてチェックしてみてください!

 

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