奨学金の光と影-未来の自分のために知っておこう

キャンパスライフ

人生の三大支出は、住宅・教育・老後資金と言われています。

ライフプランを考えるうえでは、これらは避けて通れない問題ですね。

 

そのうちの1つである、教育資金に関連したこととして・・・

近年では奨学金を利用して大学に進学する人が増えてきて、大学生の2人に1人は何らかの奨学金を利用していると言われています。

 

ですが、奨学金の本質を理解しないまま、なんとなく利用してしまい、社会人になってから返済に苦しむ事例も少なくありません。

 

「お金の不安があるから、学びたいのに学べない」

 

そんな方を救済するための制度として、奨学金が重要な役割を担っていることは間違いありませんが、正しく理解しておかないと痛い目にあってしまいます。

 

教育費の目安はどれくらい?

まずは、教育費にはいったいどれくらいかかるのでしょうか? 平均値になってしまいますが、目安として把握しておきましょう。

◎幼稚園から高校までの学習費総額の目安

  公立 私立
幼稚園 23.4万円 48.2万円
小学校 32.2万円 152.8万円
中学校 47.9万円 132.7万円
高等学校 45.1万円 104.0万円
合計 148.6万円 437.7万円

※文部科学省 平成28年度「子どもの学習費調査」より

幼稚園から私立に通い続けると、全て公立に通った場合の約3倍の費用がかかることが分かりますね。

 

◎大学在学中にかかる授業料・施設設備費納付額の目安

  入学料 授業料 施設設備費 年数 合計
国立 28.2万円 53.6万円 4年 242.6万円
公立 39.4万円 53.8万円 4年 254.6万円
私立文系 23.4万円 75.9万円 15.7万円 4年 389.8万円
私立理系 25.6万円 107.2万円 19.0万円 4年 530.4万円
私立医歯系 101.3万円 289.7万円 88.3万円 6年 2369.3万円

※ 施設費や実習費がかかる場合もあります。
※ ここでは毎年同じ学費で推移するものとして計算していますが、大学によっては学年があがるにつれて授業料があがる場合もあります。

 

 

大学への進学準備にあたっては、これ以外にも、

  • 受験にかかる費用(私立大学は1校につき約35,000円)
  • 遠方の大学を受ける場合の宿泊費や交通費
  • 教科書、パソコン、タブレットなどの教材費用
  • 一人暮らしをする場合の住居費(事前の物件調査の際の交通費なども含む)
  • 生活用品代

など、状況に応じてさまざまな費用がかかります。

 

日本政策金融公庫が行った教育費負担の実態調査によると、自宅外通学の場合には、平均で41.9万円の準備費用がかかっています。

そのため、自宅外通学の場合には、入学費用+新生活スタートのための費用で100万円以上がかかるものとして見積もっておく必要があります。

 

このように、特に大学への進学から卒業までにかかる教育費負担は大きいことから、ご家庭で学費やその他の諸費用を準備することが難しいケースが増えてきています。

 

その時に、真っ先に検討対象となるのが「奨学金」なのだと思います。

ですが、この「奨学金」は、名称のマジックもあって、本質を理解されないままに利用されてしまうケースがあります。

そのため、社会人になってから苦労している方も多いのです。

 

奨学金という制度自体は、本当に学びたい人のためにとって、重要な制度です。

ですが、しっかりと制度の本質を理解し、計画性をもって利用をしていただきたいのです。

未来の自分にツケを回さないためにも、奨学金を受けるご本人(=高校生のあなた)には、自分の問題としてしっかりと考えてもらいたいと思います。

もちろん、親御さんと一緒に・・・

 

奨学金はもらえるの? 3つのタイプを理解しよう

奨学金という言葉の響きから、もらったような気分になったり、「返済しなきゃいけないとはいっても、実際には払えなければどうにかしてもらえるんでしょ?」 という軽い気持ちで利用しがちです。

奨学金は、大きく分けて3種類に分類できます。この3種類は、全く違うものだと思っておいた方がいいでしょう。

 

もらうタイプ

一番イメージしやすいのが、「もらう」タイプですね。成績優秀者や家計状況が厳しい場合に受けることができ、給付型奨学金と呼ばれています。

などが、それぞれの基準で募集をしています。

返済義務はないので、非常にありがたいのですが、審査基準は厳しく、選ばれにくいのが正直なところです。とはいえ、応募要件を満たしている場合には、積極的に応募してみましょう。

現実問題としては、多くの方々はこれ以外の奨学金を利用することとなります。

 

稼ぐタイプ

「稼ぐ」奨学金の代表格は、新聞奨学生ですね。

朝刊や夕刊の配達をしたり、集金業務や折り込み広告の作業などを行うことで、奨学金を受けることができます。

労働条件などによりますが、住まいを提供してくれたり、月々の給料を支給してくれる場合もあります。

 

新聞奨学生のパンフレットを一括請求できるサイトもあります。興味がある方は、比較検討してみてもいいでしょう。

 

もちろん、学業と並行しながらお仕事をしていくわけですから、決して楽な道ではありません。部活やサークル活動などは、時間帯が合わずに参加しにくくなるかもしれませんし、勉強をする時間を上手に作る必要もありますね。

実際に新聞奨学生をやった方の体験談を聞いてみたり、ブログ等の情報をいくつも見てみたりして、本当に続けられそうか、しっかり覚悟を決めてから利用した方がいいでしょう。

 

借りるタイプ

一番多くの方が利用しているのが「借りる」タイプのものです。

貸与型奨学金と呼ばれていますが、誤解を招かないために、ここではあえて「低金利の学生向け教育ローン」と表現しておきます。

平たくいえば、借金です

 

借りるタイプのもので、最も利用しやすいのが日本学生支援機構の奨学金です。大きく2種類に分かれています。

  • 第1種奨学金 利息なしタイプ
  • 第2種奨学金 利息ありタイプ

 

利息がない第1種奨学金の方がいいに決まっていますが、当然審査は厳しく、多くは第2種奨学金となります。

 

利率については、「利率固定方式」と「利率見直し方式」があります。

どちらにしても、貸与終了月の利率が適用されますので、その時の金利がどうなっているかは、借り始める時点では分かりません

 

金利の推移は、こちらで確認できます。

ここ2年は金利が下がっているため、低い水準となっていますが、この状態が貸与終了時まで変わらないという保証はないのです。

 

おわりに

奨学金について、気軽に考えてはいけないんだ!ということはイメージできたかと思います。

 

繰り返しになりますが、決して、制度そのものを否定しているわけではありません。学びたい人にとって、低金利の借り入れで学ぶことができるという選択肢があることはとっても大切なことです。

ただ、それだけの大きな選択をしてまで進学することを、しっかりと自覚していただき、悔いのない大学生活を送ってもらいたいのです。

 

少し前にやっていた、櫻井翔さん主演の「先に生まれただけの僕」というドラマの第1話で、櫻井さん演じる鳴海校長が奨学金の本質について語っている場面がありました。

今までの学園ものドラマとは違った、リアルな視点で描かれているのが印象的でした。

このドラマを見てもらうだけでも、奨学金のことを考えるヒントにはなるはずです。

 

入口はどんな形でもかまわないので、しっかり現実に向き合うことは大切だと思います。

高校生にリアルな現実を見せるのは酷なように感じるかもしれませんが、知らないままに重しを背負う方が苦しくなることを忘れてはいけませんね。

 

もし奨学金を返済しなかった場合、どんなことが待ち受けているのか?

あわせてこちらもご覧ください。

奨学金、返済しないとどうなるの?

2018.03.14

 

 

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