しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
つみたてNISAが始まったり、iDeCoが拡充されたりして、少しずつ金融商品への「投資」に踏み出す方が増えてきていますね。
投資手法の1つである、インデックスファンドにコツコツ積み立てする方法は、作業面ではとっても楽チンですし、投資の経験値が低くても、始めやすいおススメの方法です。
なぜおススメなのかは、こちらをチェックしてくださいね。
実際にインデックス投資を始めてしまうと、やるべき作業はほとんどなくなります。
これが、「ほったらかし投資」と言われるゆえんで、せいぜい1~2年に一回チェックすればOKです。
ただーし!
始めてみると分かるのですが、意外とほったらかしておくのは、(気持ちの面で)難しい 🙄
これは、理屈だけでは解決できない部分があります。
私がインデックス投資を始めて、3年ほど経ちました。
長期投資の観点からみれば、ひよっこではありますが、それでも見えてきたこと、感じたことがあります。
「人の経験を取り入れる」ことは、仕事でも勉強でも、どんな世界でも有効だと思っています。
ということで、少々恥ずかしい心の迷いも含めて、大事だと感じたことをまとめてみます。
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石橋をさんざんたたくクセに駆け抜ける? そんな私が投資を始めたワケ
今でこそ、長期インデックス投資に落ち着いていますが、ここに至るまでには、他の投資方法にもちょこちょこ手を出していました。
これは、始めるきっかけが、「FPの勉強をしていたから」だったことに由来します。
FPの資格を取るためには、金融資産運用についても学ぶ必要があります。
ただ、「株は怖い」「預金が最強」という思いを持っていた当時の私にとっては、資産運用は無縁の世界でしたので、テキストに出てくる用語の意味がさっぱり分かりませんでした。
例えば、投資信託についての解説を、FP用のテキストから引っ張ってくると、
投資信託とは
投資信託の運用手法には、パッシブ(インデックス)運用とアクティブ運用があります。
アクティブ運用には、トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチがあり、ボトムアップ・アプローチは、グロース運用とバリュー運用に分類することができます。
全くイメージができません
もともと少しは知識があれば、この文章の見え方も違うのでしょうが、私にとってはイジメとしか思えない状態でした。
自分の無知さを呪いながら、ネットで検索しまくり、消化していく日々。
努力の結果、「試験で点数が取れるように」知識をつけることはできたものの、本当に理解しているかは怪しいと感じていました。
これは実践してみないと分からないなぁということで、投資へのチャレンジを始めることに決めたのです。
とはいえ、もともと、どちらかというと慎重派。
- 宝くじなんて、どうせ当たらないから買わないよ!
- 儲け話には気をつけないと!
- 地道に働いて稼ぐしかないよね!
- せっせと預金に励まなきゃ!
こんな感じで凝り固まっていたタイプでしたので、ある程度勉強はしたとは言え、やっぱり不安はぬぐえませんでした。
なので、最初は「勉強のためのコスト」と考えて、投資を始めることに決めました。
投資に回したお金は、何か買い物したのと同じように「使った=なくなった」と考えよう!
お勉強の原資には、保険の見直しで下がったコストや、余裕資金の一部をあてることにしました。
インデックス投資だけであれば、元本がまるまる消えてなくなることはないでしょうから、ここまで悲観的な思いで投資に踏み出す必要はありませんね 😉
ただ、当時の私は、そんな思いで投資を始めました! という経験談です。
いろいろな方法を試しては挫折するという経験を積ませてもらったよ
振り返ってみると、悲観的な割には、あれこれ行動をおこしているなぁと思います。
どんなに理論上優れたことでも、やらなければ意味がない。
しっかり勉強したら、行動に移してみることって、とっても大事だったりします。
投資のつまみ食い開始。結果としては良かったかも!
最初にチャレンジしたのは、インデックス投資と現物株の取引き(スイングトレード)です。
インデックス投資は、積み立てをすればいいだけですので、設定をしてほったらかしました 😎
問題はスイングトレード。
株を数日間~数週間(数か月)保有して売買し、差額で利益を得るという手法です。
スイングトレードを推奨する方は、
- チャートをしっかり読み
- ロスカット(=これ以上ソンしたらダメ! というラインを決めて、先に売買の予約をしておく)を経費だと割り切り
- 失敗した時には原因を探り
- 淡々と続けていく
これができれば、利益が得られる。決してギャンブルではなく、分析に基づくものである。というようなことをおっしゃいます。
その通りなのかもしれませんが、これが本当に難しい。
実践できて、利益をコンスタントに出せている方は、ごくひと握りの凄い人なのだと思います。
日経平均のチャートと連動しているか、75日移動平均線との関係性はどうか、会社の業績はどうか、MACDや一目均衡表などなど、自分なりに見ながら売買をしてみたものの、思った通りの動きになることはほとんどありませんでした。
奇跡的に値上がりすることもありましたが、多くはロスカットラインで売却することになり、がっかりする日々。
何よりも、今の株価はどうなっているのか? ちゃんと指値注文で売買が成立しているのか? など、気になることが多すぎて、精神的によくありませんでした。
実際にやってみて、スイングトレードは私には合わないと判断し、今は卒業しています。
ただ、よく使う会社とか、応援したい会社がある場合には、長期保有を前提に株を買っておき、配当金を受け取り続けるという活用方法であれば、ありだと思います。
スイングトレード卒業後も、外貨預金よりも手数料が安いという理由で積立FX、指数連動型なら考えることが少ないからという理由でCFDにもチャレンジしてみました。
積立FXは、これならインデックス投資で債券ファンドを買う方がいいなと思い、半年程度でやめてしまいました。
一方のCFDは、比較的長い間保有していました。
配当金を受け取るという経験がしたくて、FTSE100という、「ロンドン証券取引所に上場されている株式のうち時価総額が大きい100社を対象に構成された株価指数」を、保有していました。
FTSE100は、配当金がこまめに出るので、増えている実感が持てるんですよね。
しかも、売却をしなければ税金もかからないし、金利負担もなくてお得じゃん!
・・・と思っていたのですが、2017年12月ごろから金利の支払いが発生するようになり、最近では手残りがだいぶ減ってきていました。
利益が雑所得扱いになることも考慮して、少し値上がりしたところで、欲を出しすぎずに手仕舞いしています。
こんな感じで、あれこれと試してみましたが、最終的に残ったのが「長期インデックス投資」だったのです。
私は会社員ですので、おかげさまで毎月一定のお給料が入ってきます。
その中から、確実に積み立てられる金額を淡々と積み上げるという手法は、会社員のお金の流れとあっているんですよね。
始めた時は、本当に少額で積み立てをして様子を見ていましたが、今では資産配分(アセットアロケーション)をしっかり組んで、インデックス投資を行っています。
インデックス投資が勝ち残った最大の理由は、精神的な安定性と、大事な時間を浪費しないこと。
値上がり(値下がり)したタイミングを見計らって売り買いしなければならないということは、少なくとも私にとっては、想像していた以上にストレスになるものでした。
仮に、それなりの利益が出たとしても、失うものも多いかな・・・と。
私は、もともと「なくなっても仕方ない」と割り切れる範囲で始めていたのですが、それでもリアルに値下がりをして、損失を確定するという作業には、動揺がつきまといました。
もし、もっと大きな金額を投資していたら、四六時中株価が気になって、仕事に手がつかなくなってしまったかもしれません。
でも、それでは一番の資産である人的資本を下げることにつながります。
トータルで考えたら、大損です!
ほんのちょっと損失は出しましたが、自分にとって何が向いているのか、確かめることができたいい経験でした。
このように、私は紆余曲折を経て、インデックス投資に落ち着きましたが、「もしインデックスだけで運用していたら、その後どういう行動をとっただろう?」と考えることがあります。
きっと、調子に乗って、他の運用方法も試してみたくなったんじゃないかなぁ・・・と思うのです。
これは誰でも起こりうる感情だと思うのですが、最初にインデックス投資から始めた場合、短期的に見て値上がりしていると気が大きくなり、「もっと儲かる投資」に興味がわいてくるのではないでしょうか。
投資ってカンタンじゃん! どんどんやってみよう!
その気持ちが大きくなった時には、インデックス投資は淡々と続けつつ(←これ重要)、他の余裕資産を使って、ほんのちょっとだけ「つまみ食い投資」をしてみることで、本当に自分に合っているのか判断するのも1つだと思います。
メリット・デメリットを実体験することで、自分の軸にブレがなくなる効果があります。
あくまでも「つまみ食い」程度からチャレンジしてみること、メリット・デメリットを理屈の面でもしっかり勉強することがスタートラインだということは忘れてはなりません。
ここで油断すると、かすり傷ではなく、大けがにつながりますよ!
スタート時点の過ごし方-基準価額の推移は見るべきか?
おそらく、実際にインデックス投資を始めてみると、ほっといていいよ~と言われても、気になってしょっちゅう見てしまう方が多いと思います。
(投資信託の基準価額は、1日1回発表されるだけですので、1日に何度も見ても変わりません、念のため。)
一切値動きを見ないで放置という選択肢もあるのですが、そうはできないのが人間というもの。やっぱり気になりますよね 😉
慣れてくると放置度合いが増していくと思いますが、しばらくは上がったり下がったりするたびに一喜一憂する自分を面白がってみるくらいのつもりでいてもいいと思います!
その時に、日々のニュースを見ながら、どういう要因で値動きしているのだろう? と考えておくと、世界のニュースが身近なものになり、ものの見方が変わります。
視野が広がることにより、本業のお仕事にもいい影響を与えるかもしれませんね。
悩んだら、仲間の様子をのぞき見しよう!
インデックス投資を長期に渡って実践しておられる方の著書やブログを見ていると、「仲間の大切さ」をあげる方ばかりです。
なぜなら、投資は「孤独」な作業だから。
友達や会社の同僚は言うまでもなく、場合によっては家族とであっても、投資の話しをすることは難しいですよね。
そもそも、お金の話は身近な人とはしにくいもの。
FPの資格を取ってから、ボランティアベースのFP勉強会に何度か参加しているのですが、皆さま口をそろえて「こんな話は他の場所ではできない!」とおっしゃいます。
お金の話をツマミに、何時間も飲み続けるなんて、なかなかできない体験です。
FPでもこんな感じなので、投資となるとさらにハードルがあがりますよね。
今は、Twitterやブログなどで、同じような経験をしている方が情報を発信していますし、SNSで実際につながったりもできるのですから、これを有効に活用しない手はありません。
悩んだときには、他のインデックス投資家の奮闘記を見ることで、冷静さを取り戻しつつ成長していくのがよさそうです。
こちらは、数少ない、長期インデックス投資実践者がまとめた本です。始めた後でも、15年のリアルな体験談を読んでおくことは貴重です!
まとめ-インデックス投資で得られる本当の財産とは?
もちろん、預金のみに依存することなく、上手に投資を活用することで、手元の金融資産を増やすことができます。
でも、一番大きな財産は、「経済活動に向きあい、マネーリテラシーが上がること」なのだと感じています。
インデックス投資を長年続けて、結果を出してこられている方は、お金の活かし方をつかんでいる方ばがりです。
仕事をしっかり続けること、生活費のムダを無くしてスリム化すること、人的資本を高めること、などに言及されている方が本当に多い。
もともとしっかりした金銭感覚を持っていた方が、インデックス投資に行きついているのでは? という、ニワトリが先か、タマゴが先か問題はありますが、少なくともインデックス投資を入口として、地に足がついたお金の活かし方も学べることは間違いないでしょう。
これは、他の投資手法と異なる、そして最重要なメリットだと感じています。
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