しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
投資について、いろいろと勉強したけれど、やっぱり怖いし、どんな商品を選んだらいいか分からないから、前に進めない。
新しいことに踏み出すのって、どうしても勇気が必要です。
そんなとき、実際の体験談を見てみたいって思いますよね。
他の人がどんな証券会社を使って、どんなファンドを使っているのか、いろんなパターンを見てみたくなります。
今、この記事を書いているのは2018年10月末。
2018年1月につみたてNISAが始まってから、まだ1年も経過していません。
長期投資の実例としては、あまりにも期間が短すぎますが、現在私が選んでいるファンドの状況と、なぜそのファンドを選んだのかをまとめてみたのが、こちらです。
まだ、ご覧いただいていない方は、まずメインファンド編をご覧ください。
これからまとめるのは、特別編。
個人的な興味で、積立対象に追加した商品2本と、選んだ理由をまとめてみます。
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つみたてNISAで保有しているファンドたち
前編でもご紹介しましたが、現在つみたてNISAで保有しているファンドは、次の4つです。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
国内株式 33%(539円/日)
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
先進国株式 33%(539円/日)
楽天・全世界株式インデックスファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
先進国株式 17%(277円/日)
ひふみプラス
国内株式・アクティブファンド 17%(277円/日)
比率は、つみたてNISAの中での配分率ですので、資産トータルでのアセットアロケーションではありません。
国内株式系と、国外株式系の合計が半々になるようにしてみています。
前半2本は、王道のインデックスファンドです。
これらを選んだ理由は、こちらにまとめてあります。
国内株式と先進国株式の2本に配分して終わり! でもよかったのですが・・・
ここからは私の個人的興味で選択しています。
とはいえ、けっして無謀な勝負に出ているわけではないです💦
楽天・全世界株式インデックスファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)) 信託報酬 0.2296%
※グラフは、積み立て開始~2018年10月11日までの基準価額&純資産
これを選んだ理由を語るには、ETFの説明が必要になります。
少々遠回りに感じるかもしれませんが、しばらくお付き合いください 😀
ETF(上場投資信託)というものは聞いたことがありますでしょうか?
Exchange Traded Fundの略称で、日本語では、上場投資信託と呼ばれています。
ETFも投資信託ではありますが、銘柄名や証券コードを入力して、証券取引所で取引を行います。
株式の買い方に似ていますね。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、トヨタ自動車とかのような企業と同じように、投資信託自体が「上場」をしているということです。
投資信託の基準価額が1日1回しか更新されないのに対し、ETFは株と同じようにリアルタイムで価格変動をします。
販売会社を介さない分、信託報酬が低くなるのが特徴的ですが、一方で、株式と同じように売買の手数料がかかります。
つまり、ETFは
- 信託報酬が低く、低コスト
- リアルタイムでの売買が可能
な投資信託なので、株と投資信託のいいとこどり!と考えられますが、やはり弱点もあります。
自動積立ができない
通常の投資信託の場合には、毎月〇〇円積立という設定をしてしまえば、あとは勝手にやっておいてくれます。
ほったらかしでOKなので、とってもラク。
ですが、ETFは、自分で注文を出して購入・売却をする必要があります。
これはとっても面倒ですよね 😥
楽して「ほったらかし投資」をしたいと考えている方にとっては、デメリットです。
流動性が限られているため、思い通りに売買をすることが難しい
売買なので、自分が10,000円で売りたいと思っても、10,000円で買ってくれる人がいなければ取引は成立しません。
流動性が限られているETFだと、思い通りの取引ができないことがありますので、注意が必要です。
海外ETFの取引は、初心者にはややこしい
海外ETFを購入する場合には、「円資産をドル資産などに両替し、ドル資産で買い付けを行う」という手順が基本となります。
逆に、保有している海外ETFを売却した後は、再び「ドル→円」への為替の両替が必要となります。
ロボアドバイザーにまかせると、手数料が高い
最近、投資初心者を中心に、人気が出始めているのが、ロボアドバイザーです。
などが有名どころですが、簡単に言えば、「任せておけば無難な運用をしておいてくれる」というサービスです。
このサービスを使えば、海外ETFも含めて、積立投資をすることが可能ですので、欠点の一部をカバーできます。
ただし、ロボアドバイザーの手数料込みで、年率1%+税がかかってしまいます。
これでは、運用コストを下げよう!という考え方に、思いっきり矛盾してしまいますね 😥
このように、ETFには魅力があるものの、上手に活用するのがちょっと難しいのです。
長々とETFの仕組みを説明しましたが、いよいよ本題です。
楽天・全世界株式インデックスファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、海外ETFである「バンガード®・トータル・ワールド・ストックETF【略称:VT】」を主要投資先とするという、シンプルな運用方針を取っている、普通の投資信託です。
バンガードは、世界最大の運用会社で、非常にローコストでの運用を行っているのが特徴です。
VTは、新興国から先進国まで世界中の株式市場への投資が可能で、約8,000銘柄の大型・中型・小型株で構成されています。
全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしているという、ザ・分散投資がこれ1本でできるのが特徴です。
VT自体のコストが低いだけでなく、ファンドを運営している楽天投信顧問の取り分も低く抑えられているので、信託報酬 0.2296%と、比較的低コストで、面倒なく海外ETFへの積立投資ができるのが特徴です。
このように、ETFの欠点をカバーしている商品なので、どんな値動きをするのか見てみたいなぁという理由で購入商品に追加しました。
今までのチャートを見る限り、先進国株式と比較すると、ブレ幅が小さいですね。
リバランスとか考えるのがメンドクサイ・・・という方は、株式分はこれ1本にして、あとは気絶しておくという方法もあります!
楽天VTは、2017年9月29日に設定された、比較的新しいファンドです。
第1期の決算後、はじめての運用報告書が出たときには、実質コストが0.5%を超えていたことが、話題になりました。
その後、楽天投信投資顧問株式会社が、コストが高くなった理由を説明しています。
カンタンに言えば、運用をはじめたばかりなので、どうしても1万口あたりで割ったときの売買委託手数料負担が高くなってしまう。
これから順調にファンドが成長すれば、分母が増えるので、相対的に下がっていきますよ!
というお話しです。
初年度特有の現象ということで、今回は楽観的に見ていてよいと感じています。
ひふみプラス 信託報酬 1.0584%
※グラフは、積み立て開始~2018年10月11日の基準価額&純資産の推移
iDeCoや課税口座も含めて、私が唯一買っているアクティブ・ファンドです。
ひふみプラスとは、レオス・キャピタルワークスが運用している「ひふみ投信マザーファンド」に投資する商品のことです。
似たようなものに、「ひふみ投信」「ひふみ年金」がありますが、
- ひふみ投信 レオス・キャピタルワークスが直接販売している投資信託(信託報酬:年1.0584%)
- ひふみプラス 証券会社などの販売会社から購入できるひふみ投信(信託報酬:年1.0584%)
- ひふみ年金 確定拠出年金(iDeCo)に対応したひふみ投信(信託報酬:年0.8208%)
という違いですので、とりあえずは、どこで買うかの違いだと思っておいていいです。
ただ、ひふみプラスとひふみ年金は、販売会社によっては買い付けの手数料がかかります。
ひふみ投信(=直販)の場合には、5年以上の長期保有で信託報酬が下がる仕組みになっています。
このへんの違いは、しっかり押さえたうえで、(もし買うなら)どこで買うかは決めた方がいいですね。
インデックスファンドと比べるとだいぶ高いですが、アクティブファンドの中では、信託報酬は低めに設定されているほうです。
つみたてNISAの国内株式型として、金融庁がラインナップに加えたアクティブファンドはたったの17本。
そのうちの2本が、ひふみ投信とひふみプラスです。
金融庁のお墨付きをもらっている、数少ないアクティブファンドと言えますね。
とはいえ、信託報酬も高いですし、長い目で見たら、インデックスファンドを選んでおいた方が安心です。
それでも、あえて投資先に追加した理由は、別にあります。
ひふみのファンドマネージャーである藤野英人氏は、投資家が「お金」よりも大切にしていることという著作を出しています。
ここで書かれていることに、共感できる部分が多かったこと、ファンドの目的が「日本の成長企業に投資する」「守りながら増やす運用に挑戦する」だったことから、ファンド自体への期待を込めて、購入商品に追加しました。
ちょうど、グラフを取ったときは、NYダウの急落を受けて日経平均株価も急落したタイミングでしたので、分かりやすく急落しています。
こういう下落の仕方は、あまり気にしていませんが、運用方針の変更や、ファンドマネージャーが変わったなどの状況変化があれば、見直すかもしれません。
もし、ひふみに興味をお持ちでしたら、あわせてこちらもご覧ください。
運用レポートを見ると、どの銘柄をどのくらいの比率で組み入れているのかが分かりますが、「こんな企業に注目しているんだ~ 😀 」なんて眺めるのも面白いですよ。
もちろん、今までのファンド成績もよく、2008年10月1日に基準価額10,000円でスタートし、2018年10月時点では39,401円。
今は下げているとはいえ、長い目で見れば、しっかり成長してきているファンドです。
もちろん実績は、あくまでも過去の話。
今後も同じペースで上がるという保証はありませんが、期待しながら引き続き積み立てていきます。
【参考】ひふみ投信 基準価額推移
まとめ-自分が納得できるファンドを選ぼう
後編で紹介した2本は、どちらかと言うと、自分の興味や、がんばっている企業を応援したいという気持ちの部分が大きい商品です。
投資とは、「自分以外の存在にかけることで、未来につなげていく」行動でもあると思っています。
先ほどご紹介した
投資家が「お金」よりも大切にしていること(藤野英人 著)に加えて、長期インデックス投資を考えている方には、ぜひ読んでみて欲しい本があります。
長期インデックス投資自体の歴史は古いのですが、日本では最近まではマイナーな状況でした。
そのため、日本で実際に長期インデックス投資を続けていた個人投資家は、非常に少ないのです。
そんな数少ない、長期インデックス投資の実践者が、インデックス投資の続け方や終わらせ方にまで言及している良書2冊です。
インデックス投資を続けていれば、絶対に暴落の局面に出くわすはずです。
その時の乗り切り方は、本当に体験した方でないと伝えられないでしょう。
頭で分かっていることと、実際に自分の身に起きることは、全く違います。
でも・・・
もしも、頭ですら分かっていないことが、自分の身に起きてしまったら、パニックでおかしな対処をしてしまうかもしれません。
だからこそ、専門家やロボアドにお任せするだけでなく、ある程度は自分でも知識を身に付けておきたいところです。
じゃあ、知識だけあれば大丈夫かと言うと、そんなことはなく、実践することで、その知識が生きてくる。
知識と実践のバランスが大事。
これは、自分自身がFPの勉強をした結果として、一番強く感じたことです。
ぜひ実践と勉強を繰り返しながら、自分に合った長期投資について、考えていきませんか?
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