しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。
最近、Twitterで人生を縛る4つのコストとして、「家族・家・自動車・結婚」がリストアップされたことをきっかけに、これをめぐる話題について、多くの方がつぶやいておられました。
特に、家族と結婚に関しては、コストというより投資に近い、お金を出して手に入れられるなら、数百万円も惜しくない・・・など、お金には換算できないという趣旨の反応が多く見受けられました。私も、その通りだと思います。
お金は目的ではなく、手段。
自分にとって大切なものを手に入れるために、上手に使うことが大切です。
一方で、右肩上がりにお給料が上がらない、高齢化社会で今後どうなるか分からない、結婚してもお金の面で大変そう、離婚したら財産を半分持って行かれる・・・などなど、不安要素が多すぎて、若い方が結婚にマイナスイメージを持ってしまう、という実情も分かります。
もともと、結婚というものに価値を感じない。だから結婚しないんだ! ということなら、それでよいと思います。
でも、本当は結婚したいのに、お金の心配があるから結婚できない・・・というのは、あまりにももったいない。
そもそも、結婚資金はどんなものが必要で、いくらぐらいかかるのか?
満足度を下げずに、リーズナブルにする方法はないものか?
そんな視点に立ってみると、また違う世界が見えてくるかもしれません。
結婚が現実問題になりつつある、20代以上の方はもちろんですが、結婚を考える世代のお子さまがいる親御さんにも、お読みいただきたいと思います。
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結婚費用は何にいくらかかるのか、まずは実態をチェックしよう。
地域性や家族構成、それぞれの価値観があり、単純にとらえることはできないものの、調査データを見ながら傾向をひも解いていきましょう。
ゼクシィが実施した「結婚トレンド調査2017」の数字をあげておきます。
結納・婚約から新婚旅行までにかかった費用(首都圏平均)
- 仲人へのお礼 4.0万円
- 結納式の費用 27.5万円
- 両家の顔合わせの費用 7.1万円
- 婚約指輪 37.9万円
- 結婚指輪(2人分) 24.9万円
- 挙式、披露宴・披露パーティー総額 370.6万円
- 新婚旅行 64.7万円
- 新婚旅行土産 9.6万円
総額では、484.2万円となっていました。
ちなみに、仮にすべての項目で平均額を使ったと仮定すると、545.3万円。
それぞれの価値観に応じて、お金をかけるところと、そうでもないところは違うということですね。
ご祝儀の平均は約220万円ですから、260万円くらいは自己負担になるというイメージでしょうか。
その他に、新生活の準備費用がかかります。
こちらは、リクルート・ブライダル総研の「新生活準備調査2016」によると、平均72.3万円。72.3万円のうち、インテリア・家具が40万円、家電製品が37.4万円となっています。
これらの結果を見る限り、結婚費用は400万円くらいというのが1つの目安になってきます。
400万円 😯
年収以上なんですけど・・・ムリムリ。
そう決めつけてしまう前に、本当にそこまでお金をかけるのか、リーズナブルにできるポイントはないのか、考えてみましょう。
一番金額が大きい、挙式・披露宴をどうするか
費用の内訳をみると、ダントツでお金がかかるのは、挙式・披露宴ですね。
だったら、挙式をやらなきゃいい。
確かにその通りなのですが、会社の状況、親御さんの想い、パートナーの想い、これらを考えると、単純に全部やめてしまえ! とはいかないことも多いでしょう。
お互いの価値観や置かれている環境が、「やらなくていい」で一致していればいいのですが、本当はやりたかったのに、無理やりあきらめるという結果になると、それが後悔につながり、夫婦の絆にとって悪影響となるかもしれません。
そこで、ちょっと考え方を変える方法をご紹介します。
フォトウェディングを使ってみる
女性にとっては、やはりあこがれのウエディングドレス。
最も幸せで、キラキラしている瞬間を記念として残しておきたい。
そんなときには、フォトウェディング。
洋装の場合はチャペル、和装の場合は屋内庭園など、さまざまなシチュエーションで、プロのカメラマンやスタジオスタッフと相談しながら結婚写真を撮影するというものです。
おすすめは、2人の写真だけではなく、家族や友人も呼んで、仲間に囲まれた写真を残す方法。
いかにも集合写真という感じではなく、みんなで笑いあい、ブーケトスやバルーンなどの小物を使った演出をするなんてことも可能です。
ただ、大人数での利用には向いていないので、10名程度に厳選することにはなるでしょう。
例えば、どんなものがあるかと言うと、
これはほんの一例ですので、ご自身にあったところをチョイスしましょう。
衣装やヘアメイク、小物などもついているので、だいぶ費用は抑えられます。
家族や友人を呼ぶ場合には、そのまま二次会風のお食事会をすると、いいですね 😉
もしかしたら、写真だけのためにお金をかけるなんて、無駄だなぁと思うかもしれません。
ですが、結婚したら、楽しいことばかりではなく、さまざまなことが待ち受けているはず。
このヤロウ 👿 と思ったときに、原点に帰ることができるという意味でも、幸せな笑顔があふれる写真を残しておき、手軽にみられるようにしておくと、お守り代わりにもなります。
この方式だと、会社の義理で上司を招待する必要が一切なくなりますので、本当に来てほしい仲間だけを集めることができて、気楽というメリットもあります。
もし、フォトウェディングをする場合、高級なエステはやらなかったとしても、シェービングエステだけはやっておくといいと思います。費用は4,000円~1万円くらいです。
ドレスは背中などの露出が多く、自分や身内だけで、肌荒れしないようにきれいに処理するのは難しいです。
写真を美しく撮るという目的を考えると、これだけはやっておいた方が安心です。
北海道方式(1.5次会)で、会費制の挙式にしちゃう
ゼクシィが実施した「結婚トレンド調査2017」には、地域別の内訳も載っています。
これを見ると、全国どこを見ても、挙式・披露宴には350万円近くお金をかけている中、北海道だけは207.3万円と、ダントツで低い結果になっています。
実は、北海道には、「結婚祝賀会」と呼ばれる、会費制の式を行う文化があります。
会費はだいたい1.5万円程度で、参加者は直接お財布から支払います。(なんと、領収書も発行されます!)
参加者は、現地集合・現地解散ですので、お車代は出しません。
引き出物も高級なものではなく、2,000円程度までの引き菓子(または引き出物)です。
式の最中は、おとなしく与えられた席に座っているわけではなく、あちこち移動しながらお酒を注ぎあう光景も。
まぁ、一言でいえば、新郎新婦もゲストも気楽で、お財布にやさしいスタイルです。
披露宴と二次会の間くらいってことで、1.5次会なんて呼ばれていて、式場でも取り入れるところが増えてきていますので、北海道以外でも北海道方式を取り入れることが可能です。
興味がある方は、会費制ウェディング1.5次会.comという検索サイトがありますので、ぜひチェックしてみてください。
挙式・披露宴を安く上げようとすると、本人たちはよくても、(親戚などの)外野からの圧力がかかることがありますよね。
そんなとき、「北海道方式です! 正式な挙式のスタイルですよ 😉 」と言えると、決してパートナー(やその家族)をないがしろにしている分けではないことも伝えられますし、文化の裏打ちがあると説得力が増します。
説得材料用のネタとして、知識を仕込んでおくといいでしょう。
新婚旅行をリーズナブルに楽しむには?
新婚旅行の費用も、64.7万円となかなかの金額になっていますね。
ここを抑えつつ、満足度も高めるには、どんな方法があるでしょう?
いわゆるハネムーン用のプランにこだわらなくても、特別感を満喫できる旅行法は、いろいろあります。
予算が2人で10万円程度までなら
超格安ツアーを使えば、海外に行けないこともないですが、ホテルのグレードや日程などがよくない可能性が高いので、この場合には、国内にしておいた方が安心です。
温泉地でちょっといいお部屋に宿泊する、ディスニーリゾートホテルに宿泊するなど、普段はなかなか泊まらないようなところを選んで、特別感を演出すると満足度があがります。
予算が2人で30万円程度までなら
沖縄本島や、アジアのビーチリゾートなどが、のんびり楽しむにはよさそうです。
沖縄だと、古宇利島のリゾートホテルで優雅に過ごすのも素敵です。例えば、ワンスイートホテルは、1日1組限定。プライベート感満載です。
セブ島、バリ島、プーケット島、グアム・サイパンも射程圏内に入ってきますが、3泊~5泊程度になってくると思います。
もう少しのんびり行きたい・・・という場合には、40万円くらいを見積もっておいた方がよさそうです。
旅行の手配をするときは、クラブオフやデイリーPlusなどの会員制の割引サイトもチェックしてください。
お得なツアーがあるかもしれません 😉
詳しくは、この記事をご覧ください。夏のレジャー向けで書いていますが、会員制割引サイトの魅力をまとめています。結婚準備のときにも大活躍するはずですよ。
現地オプションを活用して、旅行をカスタマイズ
海外に行く場合、行った先での周遊ツアーが盛り込まれているパックツアーだけでなく、フリープラン(宿泊と飛行機だけ)もありますね。
そこで、旅行自体はフリープランにしておき、現地オプショナルツアーを必要なものだけ組み込むという方法もあります。
VELTRAというサイトで、日本にいながら、現地ツアーを事前に検索・予約することが可能です。
このサイトは、口コミが豊富なので、現地ツアーにも関わらず、イメージをつかんで選びやすいのがメリットです。
もちろん、現地ホテルでオプショナルツアーを取り扱っている場合もありますので、行ってから予約をするという方法も可能です。
その場合、現地ツアーの保険の加入状況や、レンタル品の費用がどうなっているかなど、詳細をチェックしてから決めましょう。
安くても、危険な思いをしたら大変です 😥
旅行費用を上手にコントロールして組めるようにしておくと、この先も一緒に行きたいね~なんていうのが現実的になります。
毎年1回、旅行に行こう!
それを目的に、しっかり貯蓄もしていこう。
なんていう楽しみを作ることができるかもしれませんね。
2人で共通の目標を持てば、節約=苦しい ではなく、楽しみのために不要なものを削ろうっていう前向きなモードになれる気がします。
婚約指輪をどうするか? 本当に指輪がいいかは、冷静に考えたい
婚約指輪は、平均で37.9万円。これもなかなかのお値段です。
やっぱり、ハイブランドのダイヤの指輪にあこがれる! これは絶対に譲れない! 婚約指輪をくれないなんて、愛が感じられない!
・・・という場合は別ですが、そこまでの思い入れがない場合には、少し冷静になってみるといいかもしれません。
多くの方は、日常生活で婚約指輪を使う機会はなく、ときどきお洒落して出かけよう! というときに使うくらいになってしまいます。
それなら、普段から使いやすい、一粒ダイヤのネックレスにするとか、お互いにちょっと高級な腕時計を贈りあうとか、実際に使える機会が多いものにしておいた方が、思い出を持ち歩きやすくなりますよね。そして、費用も抑えられます。
婚約指輪は、パートナーのことを大事に思っている証という側面が強いと思います。
どうせ使わないから、無駄だから・・・と理屈で攻めるとケンカのもとです。
長く身につけられて、パートナーと一緒にいられるものを贈れるとうれしいな~ 😀 というスタンスで、相談してみるといいかもしれません。
その分、ちょっと結婚指輪のグレードをあげるとか、バランスをとっておくのも1つです。
婚約指輪に関しては、気持ちの問題が大きくかかわってきます。
本人はOKでも、親御さんが「娘を大事にしないのか!」とお怒りになる可能性もあります。
しつこいようですが、相手のことを大切にしている形は表しつつ、他のものに置き換えるというスタンスを見せておくに越したことはありません!
まとめ-ここが、お金の価値観をすり合わせるスタートライン
あくまでも一例ですが、工夫次第で結婚費用をリーズナブルにしながら、満足度も維持する方法がありそうだ! ということはつかんでいただけたのではないでしょうか。
400万円が用意できないから、結婚できない。
これではあまりにも、もったいないです。
満足度は下げずに、上手に抑えるべきところを抑える作業を、一緒にやっていくことによって、2人のお金の価値観や、大事にするものの価値観をすりあわせることにもつながります。
これって、その先の生活を考えると、ものすごい投資効果なんです。
お互いが同じ方向を向いてタッグを組めれば、家族の力はプライスレスになるはず。
そして・・・
結婚が決まってからだと、やることが多すぎて、上手に冷静に情報収集ができずに流されてしまう可能性があります。
パートナーがいるかどうかに関わらず、今のうちに情報は集めておき、その時が来たら上手に立ち回れるようにしておきましょう。
そして、親御さんには、あたたかく見守ってあげて欲しいなぁと思います。
今までの価値観を、そのまま当てはめるのが難しいご時世。
結婚費用にお金をかける=大切にしている、という尺度だけでは見ないであげてくださいね。
そして、結婚資金を援助しようとお考えでしたら、こちらもあわせてご覧ください。
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