この世にタダのものはない!-無料サービスや格安サービスは、誰がどこでお金を払っているか、よーく考えてみよう

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しがらみゼロのFPブロガーMisaki(@fpmisaki2)です。

 

銀行にお金を預けておけば増やしてくれる、カードを利用すればたくさんポイントが還元される、FPが無料でセミナーや個別相談をしてくれる・・・など、おトクな方法はたくさん世の中にあふれています。

 

でも、ふと立ち止まって考えてみると、不思議な気がしませんか?
なんで儲けなければいけないはずの会社が、お金を分けてくれたり、無料にしたりするんだろう?

 

全てのケースをあげることはできませんが、いくつかの事例をチェックしてみることで、本質を見極める力がつくはずです。

無料が必ずトクとは限らず、きちんとお金を払ってサービスを受けた方がいい場合もある。

そんな見極めをするためのヒントとして、いくつかの事例を見てみましょう。

 

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銀行に預けると、なんでお金が増えるのか?

銀行にお金を預けると、利息という収入を受け取ることができますよね。(今は微々たるものですが・・・)

普通、ロッカーなどでモノを預かってもらうと、預かり料が発生します。
なのに、お金の場合には、預けると増えるという不思議

これには、きちんと理由があります 😉 

 

例えば、Aさんが銀行に10万円預けるとします。
その際に、1万円札10枚に、Aさんの名前を書いて銀行の金庫に眠らせておくわけではありません。

銀行は、Aさんだけでなく、いろんな人から預かったお金を集めて、企業Bに1億円を貸し出します。

企業Bは、事業を拡大するために設備投資をしたり、従業員を増やしたりしたいので、今すぐにまとまったお金が必要だからです。
そして、企業Bは事業を行いながら、借りたお金と利子を銀行に支払います。

 

銀行は、企業Bへの融資によって受け取る利息を収入源としています。
ということは、貸し出すためにお金を集めないといけません!
だから、預金をしてくれる人には、受け取った利息の一部を還元するという仕組みにしているわけです。

 

平たく言えば、銀行が事業をするために、私たちがお金を貸してあげているということですね。

ある意味、投資の一種です。

 

企業に直接投資するのではなく、間に銀行が入るので、企業へ投資することに対するリスクは銀行が負っています。これを間接金融と呼んでいます。
リスクを負わない分、貸し出したお金(=預金)から私たちが得られるリターンは、ほんのちょっぴりになります。

 

定期預金で得られる金利と、住宅ローンや教育ローンの金利とを比べてみてください。

少々言葉は悪いですが、どんだけたくさん引っこ抜かれているか、イメージがわきますよね!

 

投資は怖いと言いながら、実は知らないうちに投資をしているこの状況。
だったら、他の方法にも分散しておいた方が、リスクが下げられそうな気がしませんか?

 

余談ですが、基本的には、お金は貸し借りで成り立っています。
古くはメソポタミアの初期文明で、宗教的権威が帳簿や台帳に農民の貢納を記録し、貸し借りをしたことから始まっています。貨幣ができるのは、ずっと後の話。

 

だから、複式簿記では「借方」「貸方」で区分しますし、財務状況を見るための計算書は「貸借対照表」と呼ばれるわけです。

 

(経理の仕事をやることになり、簿記に触れると、多くの方が借方・貸方で混乱します。「何で、分かりやすく右側・左側にしないのか!」と腹が立つこともあります・・・今は慣れましたが 😎 )

 

つまり、お金というものの本質は、「誰と誰がいくら貸し借りしているか」という履歴を表す情報にすぎないわけです。

こう考えると、お金はとっても大事だけど、お金が多ければ幸せとは限らない! ということが、理解できるようになりますね。

 

こちらは、お金と上手に向き合うために、私が伝えておきたいことです! あわせてご覧ください。

 

クレジットカードを使うと、なんでポイントが貯まるのか?

クレジットカードを一括払いだけで使い続けている限り、私たちは1円も手数料を払う必要がありません。
なのに、ポイントが貯まるし、さまざまな特典まで得られます 😯 

 

これでは、カード会社は儲かりませんよね。
では、ポイントは、いったいどこからやってきているのでしょう?

 

ひと言で言うと、買い物をしたお店が負担しています!

 

全てのお店で、クレジットカード払いが使えるわけではありませんよね。
例えば、街の飲食店が、クレジットカード払いが受付られるようにするためには、カード会社に加盟する必要があります。

 

加盟をすれば、システムの基本使用料や、決済をするごとに決済額の数%分を、手数料としてカード会社に支払わなければなりません。

 

決済するごとにかかる手数料は、業種などによっても異なりますが、飲食店だと5%程度が多いようです。

ランチの売り上げが1,000円だとしたら、そのうち50円は手数料で持って行かれます。
お店の立場だと、なかなかの負担です!

こんな背景があるので、家賃だったり、学費だったり、大きなお金が出ていくときにカード払いでポイントを稼ぎたいと思っても、それほど普及していないのです。

 

だからこそ、私たちとしては、限られたカードが使えるタイミングを上手に利用しないとソンですね。

 

 

それでは、何でお店側はクレジットカード払いを取り入れるのでしょう?
「うちは現金しか受け付けない!」と強気に出てもよさそうです。

 

欧米ほどではありませんが、日本でもクレジットカード払いが浸透してきました。
そして、多くの人は、「クレジットカード=ポイントが貯まる」という意識を持っています。
どうせランチを食べるなら、ポイントが貯まるクレジットカードを使いたい!

 

そうすると、現金払いしかできないお店より、カード払いができるお店の方が選ばれてしまいます。
本来なら獲得できたはずのランチ客を、逃してしまうのです 😯 

 

これを機会損失(チャンスロス)と呼びますが、チャンスロスとカード利用の手数料を天秤にかけて、お店としてはクレジットカード払いを取り入れよう! となるわけです。

 

日本はまだまだ現金文化が根強いので、クレジットカード利用を広げたい。

カード払いを広げるためのエサとして、ポイントサービスを展開しているというわけです。

 

カード利用者が増える → 加盟店が増える → カード会社が儲かる

 

この流れを作るためには、ポイント還元なんてお安いものですからね。

 

ポイントの費用は「結局お店が負担している」という点は、注目すべきところです。
その負担分は、必要経費として、提供される商品やサービスの代金を設定するときにしっかり乗っかっていきます。

定価で買うだけじゃもったいない。上手にポイントを利用しなきゃソン、というわけです 😉 

 

ただ、注意しなければいけないのは、ポイントサービスにはもう一つの側面があり、「ポイントが貯まるから使おう」という心理を上手に突いてきています。

あと数百円(何か1コ)買えば、ポイントが貯まります! って言われて、なんとなく買っちゃった経験がある方は、めちゃくちゃ多いはずです。

 

本当に必要なものにお金を支払い、さらにポイントの還元も上手に受けて、しっかり使う。

これが一番賢い利用法ですよ!

 

無料の保険相談やマネーセミナーは、なんで成り立つのか?

ちょっと傾向が変わりますが、しがらみゼロのFPだから言える観点として、例にあげてみました。

最近、無料や格安で受けられる、FPによるマネーセミナーだったり、保険の見直しのためにライフプランを組んでくれるサービスが増えてきているように思います。

 

お金の知識を広めること自体は素晴らしい!
でも、なんで無料で受けられるのでしょう。

 

セミナーや相談自体は、無料だったり格安だったりで受けられます。
ホテルで開催されて、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出し、場合によっては、ハンドクリームなどのちょっとしたお土産がついてきたり、スイーツやコーヒーのサービスがある・・・なんてことも 😯 

 

もちろん、純粋に教育目的で開催されているセミナーもありますが、その多くはNPO法人やFP協会、地方自治体や商工会議所が主催しているものです。

 

民間企業が行っている無料セミナーの場合には、大きく3つのパターンに分かれます。

  1. 初回無料で、2回目以降は有料になる
  2. セミナーの勢いで、保険や投資信託への加入を薦められる
  3. 個別相談へ誘導され、個別の事情に応じて保険や投資信託への加入を薦められる

 

セミナー後に薦められる保険のパターンとしては、貯蓄性があるという理由で「外貨建て保険」と「変額保険」であることが多いです。
投資信託の場合には、ネット証券等に比べて、圧倒的にコストが高いものになっているはずです。

これらの商品が売れれば、保険を紹介したFPには「販売手数料」が入ります。
もちろん、セミナー主催者の利益も含まれています。

こうした「経費」がしっかり乗っかった状態で、できあがっている金融商品を買ってしまい、よく分からないままにソンをしてしまうことって、けっこう多いんです。

 

金融商品は、その中に含まれているコストの部分が分かりにくいので、高いのか安いのか、判断することが難しい。
だからこそ、丁寧に教えてくれたから信じてOK! と思ってはいけないのですね。

 

それなら、セミナー代はしっかり支払ったとしても、自分で金融商品の良しあしを見抜く力や、家計を上手に改善する力をつけさせてくれるものの方が、長い目で見ればおトクな場合が多いです。

無料のセミナーを利用する場合の3原則

  1. 絶対に即決をしない
  2. 商品の勧誘があるものと心得て参加する
  3. 帰ってから、自分なりに調べてみて判断する

これを心に刻んでから参加してください。

 

その場の空気や熱量で、流されるように決めてしまうのが、一番危険です。

失敗したと感じた時の、喪失感が倍増します。

 

セミナーの内容自体は、一般的な事項も含まれていて、勉強になることもあります。

よけいなものを契約しないという、強い意志を持って参加するのであれば、得られるものは多いでしょう。

しつこいようですが、3原則を忘れずに!

 

 

こうなる背景には、FPで食べていくのが難しいことが大きいんですよね。

家計の診断をFPに頼むという文化自体がないので、相談料だけでしっかり稼げるFPが少ないのが現状です。

お金に困っているFPに、家計診断を頼む気にはなりませんよね 😥 

 

食べて行くには、販売手数料に頼らざるを得ない・・・

その状況に苦しみ、抜け出したいと思っているFPや、金融機関の担当者も多くいらっしゃいます。

 

必要で価値ある情報やサービスには、それに見合ったお金を払う(取りすぎはダメ)という流れができれば、私たちにとっても有益です。

「しっかり自分の力で走れるように、アシストをしてくれる」専門家に出会えるように、調べる力をつけておくことは大事です!

 

まとめ

FPであるかどうかに関わらず、良心的なマネー情報を提供している方は、

  • 保険はコストと心得よ
  • 保険と投資は、別々に考えるべき
  • 投資信託は、コスト重視(低コストであること)で選ぶのがよい

という発言を繰り返しています。

 

マネーセミナーなどに参加して、金融商品を契約するのであれば、その商品の特徴や手数料に納得してから決めてください。

なんなら、なぜこの商品をすすめるのか、手数料がいくら入るのかを聞いてみちゃってもいいでしょう。
その金額に見合う価値ある情報を提供してもらえた! と思うのであれば、後悔はないでしょうからね。

 

公的なサービスだって、税金から成り立っている以上、タダではありませんよね。
世の中にタダのものはない! ということを、心に刻んでおくだけでも、怪しい儲け話に騙されることはなくなるはずです。

 

自分にとって必要なものや、納得がいくものを得るために、お金を使う。
このシンプルな原則を忘れずにしつつ、無料サービスやおトクなサービスも有効活用することで、お金とお友達になりましょう!

 

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大空みさき
はじめまして、大空みさきです。

「お金のことを知ることが、実は最強の投資術。」
ふつうの会社員だった私が、生命保険の値上がり宣告をきっかけにFPの資格を取って、たどり着いた結論です。

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