FP1級学科試験への道のり-そもそもFP1級は必要か?

勉強

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1級ファイナンシャル・プランニング技能士のみさき(@fpmisaki2)です。

 

私は、ある会社で経理事務をやっています。

一応、FP試験では「実務経験」として扱われるものの、正直なところ業務とはあんまり直結してません。

しかも、もともとは文学部文学科出身の、バリバリの文系人間。

そんな私でも、2018年3月29日付で、FP1級の資格を取得することができました。

 

保険のことが分からなさすぎて、やけくそのようにFP2級の勉強を始めてから約1年半。

最初は、2級のテキストに出てくる言葉すら呪文のように感じていました。

道路の「幅員」という単語が読めずに、頭の中で「はばいん?」と変換される始末。

Misaki
最初のころは、テキストの不動産部分を数ページ読むだけで睡魔が襲ってきたものです💦

 

そんな、数字やお金の話が大の苦手だった人間でも、コツコツ努力することで、なんとかなりました 😉

 

FP2級までは、テキストをしっかり読み、過去問を繰り返し解いていけば、合格ラインに達することが可能です。

 

でも、1級になると話が変わります。それなりの努力と覚悟が必要です。

これからFP1級を目指す方、2級を取って今後どうしようか悩んでいる方。

 

本当に、FP1級は必要ですか?

 

ここをしっかり腹落ちさせておかないと、たぶん勉強が続かなくなります。

私の体験談を参考にしていただきながら、本当に必要かを一緒に考えていきましょう。

 

金融業界とは程遠い環境で働いている人間が、金銭的にはなんのメリットもない中でチャレンジした事例ですので、実際にFPとして活躍中の方にとっては、あまり役に立たないかもしれません。

それでも、一度自分の状況や心と向き合うことは大事。ぜひ参考にしてくださいね。

 

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FP1級の必要性を考えるために大事なこと【何のために】FP1級を目指しますか?

FP1級は、とにかく試験範囲が広く、細かい論点が取り上げられます。

正直、こんなマニアックな特例まで覚える必要あるの? と思うことも・・・

 

間違いなく、過去問だけでは対策がしきれません

合格しようと思ったら、自分の大切な時間をたくさん削って、勉強にあてる必要があります。

そこまでして、FP1級を取る意味は何なのか? その目的を見つめなおしておきましょう。

 

【FPとして独立して、生計を立てたい】  →上位資格よりも、実践が優先

ものすごい資産家の専属FPになるならともかく、ライフプランの作成や見直し相談、一般的なマネー記事の執筆などなら、FP2級で十分です。

むしろ、2級の出題内容の方が、一般家庭の生活に役立つ知恵に寄っています。

1級の出題内容は、不動産オーナー向けの節税策や、中小企業の事業承継対策など、資産家や事業主向けの知識の比重が増えてきます。

普通のサラリーマン家庭では、あまり縁がないような内容も多いんです。

 

それに・・・

正直なところ、一般の方々にとって、2級か1級かなんて、どうでもいいことです!

CFPだの、1級だの言われても、よくわからないですからね。

 

それよりも、そのFPが信頼できる人かどうか、自分のために親身になって相談に乗ってくれるかどうか、ということの方が大事です。

ファイナンシャル・プランナーと名乗れる資格を持ってしまったら、あとは実践に入ってしまった方がいいと思います。

  • Webでの集客の方法を考える
  • ライフプランを組むための、情報収集の仕方
  • セミナー用の資料作成

などなど、事業として成り立たせ、かつお客様の役に立てるようになるために、やるべきことがたくさんありますよね。

 

自分が勉強してみて思ったのですが、やはり資格を取るための勉強と、実践に必要な知識は別物です。

FP1級の勉強に割く時間を、実務経験を積むことにあてる方が近道だと感じます。

今は、ココナラなどのスキルマーケットを活用する、Zoomなどを使ってオンラインセミナーをやってみるなど、小さく始めるための手段もたくさんありますね。

そうやって軌道に乗った後、1級の資格を取ればいいだけです。

 

どちらかと言うと、AFPをさっさと取って実務につなげていった方が確実ですね。

 

 

以前、奨学金を受けて進学する高校生や親御さんに向けて、こんな記事を書きました。

 

何のために勉強するのか?という観点は、大学進学でも就職してからでも一緒です。

資格は目的ではなく手段だということだけは、忘れないようにしたいものです。

Misaki
一度資格を取っても、知識はどんどん失われて行きますし、鮮度も落ちます。ブラッシュアップし続けるのが大事ですね!

 

資格という名刺を手に入れたら、次は人的資本を高めていくフェーズに入ると良いかなと思います。

こちらの記事も、あわせてご覧ください。

 

 

【会社で取得が義務付けられている、資格手当があるなど勤務上有利】 →悩む時間がもったいないので、すぐに勉強開始

このパターンの場合は、考えている時間がもったいないので、すぐに準備をはじめましょう。

特に、2級を取ったばかりの方は、記憶が新しいうちに継続学習を始めてしまった方がいいです。

 

Misaki
続けなければ、あっという間に忘れます!悲しいくらいに・・・

忘れにくい長期記憶にするためには、繰り返し学習が大事ということをまとめています。ぜひ、こちらもご覧ください。

 

ただ、会社に言われてやらされていると感じていると、モチベーションの維持ができません。

FP1級の資格を取ったあと、待っている特典を思い浮かべてみてください。

 

資格手当で給料アップ、資格取得の報奨金がもらえる、昇進のチャンスがやってくる・・・なんでもOK。

明るい未来が思い描けていれば、挫折しにくくなります。

何なら、紙に書いてよく見えるところに貼っておいてもいいですね。

 

【せっかく2級を取ったし、ここまで来たら1級も取っちゃおうかな】 →自分が納得できる理由を、しっかり探しておくべき

私は、このパターンでした。

仕事には直接関係ないし、手当も出ません。

検定料の補助はありますが、1回1万円が上限なので、実技試験は大赤字です。

Misaki
せめて実費分くらい出してくれてもいいのにー!と勝手に拗ねていました。この辺は会社の方針次第ですね。

 

でも、せっかく2級の勉強をしたし、覚えているうちに1級にチャレンジしよう!

 

私とおなじタイプの方は、完全に自分との戦いになります。

正直なところ、1級を取っても取らなくても、どっちでもいいわけです 😥

そのため、最後まで走り切るには、モチベーションを維持するための、何かしらの策が必要です。

 

私のモチベーションは・・・

  1. FP1級って名乗れたら、かっこいいじゃん!
  2. 仕事で関わる銀行員さんと、対等に渡り合えるようになるかも

この2つでした。

 

かっこいいって・・・非常に軽い理由ですが、それでも何とか乗り切りました 😉

説得力には欠けますが、自分を奮い立たせるものであれば、他人目線はどうでも良くて。

 

もう少し現実的なこととしては、比較的仕事が落ち着いていて、勉強する時間が取れるチャンスだったということもあります。

異動しちゃったらどうなるか分からないし、やるなら今しかないかなという状況も重なりました。

Misaki
おかげさまで、とんでもないところへ異動してしまったので、このタイミングで気合をいれていなかったら1級は無理だったでしょう💦

 

しつこいようですが、人と比べる必要はなくて、自分が納得できるかが大事。

何でもいいので、資格を取ったら、こんな私になれる」というイメージを持っておくと、最後までがんばれます。

 

~1級の勉強をした、私の感想~

2級取得時には、日常業務がFP業務とはかけ離れていたこともあり、勉強して知識は付いてきたものの、どうやって活かしたらいいんだろう? という絵が見えずにいたのが正直なところでした。

 

もちろん、自分の生活の改善には、めっちゃ役立ちましたけどね!

その経験はこちらにまとめています。

 

1級学科の時点では、とんでもないものに手を出したかな・・・と悩むことも多かったですが、最後の1級実技の試験勉強を進めていくうちに、やっとFPの勉強と実務の部分が紐づいてきたという感覚がありました。

 

なので、実技の勉強をしながら、漠然と「普通のご家庭に、お金の知識を広めるブログ」を作ってみたいという、新たな目標を思いつくことに。 ←このブログのことです。ちゃんと実践中!

 

ブログを始めたことによって、入ってくる知識の量も増えましたし、アウトプットの勉強にもなっています。

何より、「役に立った」というコメントがもらえるのが、とっても嬉しい。

 

そして、ブログを始めたことがご縁で広がったつながりから、会社員人生だけでは絶対に出会えなかった仲間に恵まれ、自分の小ささや経験不足さに気が付くこともできました。

 

私ごときの発信よりも、もっと有益な情報は世の中にあふれている。

それでもブログを書き続ける意味はあるのかしら?

そんな思いで筆が止まっていたのも事実です。

 

そこで今は、「お金の知識」に実戦経験を加える時期だと考えて、複業や投資にも積極的にチャレンジしています。

自分の経験値が上がっていくことで、還元できるものも少しずつ増えてきました。

今は、規模は小さくですが、FPとしてもきちんとフィーをいただいて活動するために、準備や更なる研鑽を積んでいるところです。

 

結果として、私にとってはFP1級を取ったことは大きな意味がありました

たぶん、私の場合は、2級どまりだったら「お飾り資格」で終わっていたことでしょう。

 

なぜ、ここまで長々とFP1級を取る意義について考えたかというと、勉強をし始めると必ず心が折れる局面にぶつかるからです。

 

最大の試験対策は、モチベーションの維持

そのためにも、最初に受検する目的を明確にしておくことは大事だと考えています。

 

FP1級取得への道のりは、2種類ある

実は、FP1級の取得ルートは2種類あります。

  1. FP1級学科試験に合格し、実技試験を受ける
  2. CFPの審査試験6課目全てに合格し、実技試験を受ける

 

CFPとは、「世界が認めるプロフェッショナルFPの証」として世界24か国で導入されている共通資格で、国家資格ではなく、民間資格です。

とはいえ、税制は国によって全く違うので、一国一組織により資格認定が行われていて、日本では日本FP協会が認定しているという意味合いです。

Misaki
CFPを取ったからと言って、世界を股にかけて活躍するのは難しいと思います、念のため(笑)
  1. 金融資産運用設計
  2. 不動産運用設計
  3. ライフプランニング・リタイアメントプランニング
  4. リスクと保険
  5. タックスプランニング
  6. 相続・事業承継設計

の6課目を1つずつクリアしていく必要があります。

 

受検料だけで1課目5,500円、テキスト+問題集代も40,000円くらいはかかります。

合格後もエントリー研修費やらなんやらがあり、資格取得費だけで最低限でもトータル10万円くらいは出ていきます。

さらに、資格取得後の維持費も毎年かかってきますので、本当にCFPが必要な方以外にはおすすめできません。

 

日本FP協会のホームページには、CFP資格認定者検索システムがありますので、信頼・安心できるFPということで、お仕事が舞い込みやすくなる可能性はあります。

完全に独立して、FPとして仕事をしていく場合には、補強材料になり得ますが、会社に所属しながら企業FPとして活躍する場合は、そこまでお金をかけて取らなくてもいいですよね。

 

ということで、私の場合は、学科試験を受検するルート以外は、ありえませんでした。

 

CFP経由でも、学科試験経由でも、実技試験は必須です。

実技試験も2種類あるのですが、私は面接試験に臨みました。

 

実技(面接)試験については、体験談も細かくまとめています。

ちょっと古くなってきてはいますが、雰囲気などの大きなポイントは変わらないかと。

下記の記事から順番にご覧いただくと、イメージがつかめると思います。

実技試験の情報は、圧倒的に少ないので、ぜひ参考にしてみてください!

 

 

FP1級学科試験のクセを最初にチェック-応用編の方が難易度が低いという、謎の現象

FP1級学科試験は、年に2回だったのですが、2019年からは年3回になりました。

  • 5月試験-前年度の10月1日現在施行の法令が試験範囲
  • 9月試験-4月1日現在施行の法令が試験範囲
  • 1月試験-当年度の10月1日現在施行の法令が試験範囲

ただ、注釈として、

試験範囲に含まれる時事的問題など、FPとして当然に知っておくべき事項については、基準日にかかわらず出題される可能性がありますのでご留意ください。

なんて書かれていますので、基準日時点で施行されていない法令であっても、改正情報は頭に入れておいた方がいいでしょう。

これが1級受検の怖いところです💦

 

一般的に、4月は法令改正が多いため、

  1. 9月試験にチャレンジし、
  2. ダメだったら1月試験5月試験の順に再チャレンジする

という流れが効率的です。

5月試験スタートだと、再チャレンジの際に覚えなおすことがてんこ盛りになります 😥

 

しつこいようですが、1級試験の場合には、法令が施行されていなくても、未来の税制改正予定など、時事的な問題も含まれることがあります。

 

そして、FP試験は改正がらみが大好きです。

1級に合格するためには、改正部分はしっかりと押さえておき、得点源とする必要があります。

 

試験の種類は2種類あって、バラバラではなく1セットになっています。

  • 基礎編-4択問題、全50問。試験時間150分。100点満点。
  • 応用編-記述問題、大問5題。試験時間150分。100点満点。

これを1日で受検し、トータルで合否が判定されます。

 

はっきり言って、めちゃくちゃパワーを消耗します!!

冷静に考えて、2時間半、集中して問題を解き続けるってものすごいことですよね。

しかも、午前と午後と2回にわたって。

 

慣れていないと絶対に集中力が途切れます。

試験が近づいてきたら、体を慣らしておくのが大事です!

 

また、試験の名称に騙されてはいけません。

基礎編は、恐ろしく難しいです重箱の隅をつついてほじくり返したような問題が、ごろごろ出てきます。

基礎編単独で合格ラインの6割を取るのは、かなりしんどいと思っていてください。

 

得点源は応用編。こちらの方が、パターンが限られているので、対策が立てやすいです。

ただ、2級の実技試験で、どの科目を選んでいたかによって、最初に受ける印象は大きく変わるはず。

 

きんざいの個人資産相談業務を選んでいた場合、似たような問題構成なので、比較的入りやすいと思います。

不動産の建ぺい率や容積率の計算なんて、2級とあまり変わらないなぁと感じることも。

 

ただし、ここ数年、タックス相続・事業承継は、出題傾向に変化が出てきていますので、絞り込みすぎには要注意です。

応用編だけは、1年落ちの過去問も入手して、答えを今の法令に直しながら解いておくと安心です。

 

全体的には、応用編で7割~8割取り、基礎編の取りこぼし分をカバーしてトータルで6割以上を目指すという配分が理想です。

 

まとめ-とにかく、モチベーションの維持が大事

FP1級学科試験を検討されている方へ、まずはモチベーションを保つために必要な心構えをまとめてみました。

 

どうでもいいことのように感じるかもしれませんが、意外と大事な部分です。

圧倒的に試験範囲が広いので、短期集中詰込み型の勉強法で、合格するのは厳しいです。

あきらめず、コツコツと学習できるか。これこそが合格へのカギになります。

 

やるぞ! と決めたら、学習開始に向けて、テキストなどを探しましょう。

 

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大空みさき
はじめまして、大空みさきです。

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ふつうの会社員だった私が、生命保険の値上がり宣告をきっかけにFPの資格を取って、たどり着いた結論です。

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